「ジャージー・ボーイズ・イン・コンサート」ライブストリーミング視聴


老親を自宅介護している私は劇場、映画館行きは自粛中。せめて自宅で動画配信で何か観たいと思い、7月の「氷艶2029 月光りのごとく」に続いて、帝劇で上演の「ジャージー・ボーイズ・イン・コンサート」8/1の公演をライブストリーミングのチケットを購入しました。少し時間が経ちましたが、動画観賞した感想です。

ミュージカル「ジャージー・ボーイズ」(以下JBと略)はクリント・イーストウッド監督の映画版にまずハマり、それから2015年に東急オーブで上演されたアメリカの巡業キャストによるミュージカル英語上演を観に行き、あまりの素晴らしさにもう一度劇場に足を運びました。アメリカのポピュラーミュージック、ひいてはアメリカのエンターテイメントの底力を見たというか、とにかく楽しく、深いドラマ性もある名作ジュークボックス・ミュージカルでした。
巡業のキャストとはいえ、俳優達の歌ダンスさらにルックスも高水準で、なんでその後の再来日ないのか不思議です。オーブで立ち見出た程、客入りも良かったのに。舞台観て、映画版への批判がアメリカで多かったというのも理解出来ましたが、それでも映画も今でも好きです。

さて「ジャージー・ボーイズ」の日本人キャストによる日本語上演ですが、こちらもヒットして何度か再演があったのに、機会がなくて未見でした。2020年は帝劇で上演と聞いて、さすがに箱が大きいからチケット取りやすいだろうし、この機会に日本版も見ようかなと思っていた矢先にコロナ禍が…。
結局「ジャージー・ボーイズ・イン・コンサート」と銘打ったコンサート形式での上演となり、8/1に自宅でライブストリーミングを観たわけです。

主役のフランキー役の中川晃教以外のトミー、ボブ、ニックは各々Wキャストでしたが、舞台には全員上がっていました。フォーシーズンズとしての衣装でオリジナルの流れ通りの楽曲を交代で歌い、台詞・演技もストーリーが分かるように肝は押さえて残していました。随所にアドリブ?の台詞入れながら。

なぜコンサート形式にしたかは見始めたら理解出来ました。ラブシーンや喧嘩のシーンは映像を背景のスクリーンで流して、つまり密着する演技を避けたようでした。
そういう変則的な上演なので、日本版JBの評価は即判断とは出来ないのですが、開巻から感じてしまったのは、日本語の台詞、日本語の歌詞の違和感。英語堪能というわけでない私がこういうのもアレですが、何十回となくブルーレイでリピした映画版、ブロードウェイやロンドンの舞台のハイライト等もYou  Tubeでリピしていたせいか、英語の台詞にある何というかドライブ感が日本語の台詞には欠けている。たとえば私の大好きなボブの台詞(なぜか映画ではカット)「僕らのファンはヒッピームーヴメントとは無縁だった。僕らをトップに押し上げてくれたのはトラックの運転手や工場の労働者、恋人のベトナムからの帰還を待っているウエイトレスだった」ここなど私が聴いた日の日本語だと平板に聞こえるんですよね。歌の部分もこちらはJB以前からオリジナルのフランキー・ヴァリ&フォーシーズンズで聴きなれていることもあり、日本語だと「これはフォーシーズンズじゃない!JBじゃない!」感が…
それと振付。ここもイン・コンサートでない本公演でないと判断できませんが、確か日本版は初演からの振付ではなく、日本独自の振り付けを採用しているんですよね。JBはあのダンスがいいんですよー。私なんかYouTube見ながら踊り真似してましたからw (ただしフォーシーズンズはあんなに踊ってなかった。JBは同時代のテンプテーションズなどのダンスを取り入れたらしい。)Walk like a manのwalk walk…だけはブロードウェイから映画まで共通する振付を取り入れてましたね。

などなど文句ばかり垂れてしまいましたが、イン・コンサートの配信見たら、コロナが収まって本公演が実現したら、日本版を劇場に観に行こう!と思いましたよ。要はブロードウェイやロンドンやそして私がオーブで観た巡業チームの「ジャージー・ボーイズ」と日本の「ジャージー・ボーイズ」は別物と割り切ればいいんです。そもそもJBは日本人好みのお話しだし、和製ミュージカルとしての本公演への期待はイン・コンサートを視聴したことで高まりました。

そして、何よりもこの人がいるから日本版JBは成り立つのだと確認できたのは、主人公フランキーに扮した中川晃教の存在。彼が歌うと日本語の歌詞でもアメリカン・ポップスが香り立つようなんです。これはもう天性なのかなあ。
そのファルセットの素晴らしさ、噂に聞いていたとおり、本場での公演でフランキーを歌うことも夢ではないと思えるほど。先ほどから日本語だと台詞のドライブ感が云々文句言ってきましたが、フィナーレ前のフランキーの台詞 Chasing the music...Trying to go home  (私の聞き取り&記憶なので細部が違っていたらすみません)中川さんがここを日本語で言った時、すごい説得力で、私は感動して落涙しそうになりました。

他のキャスト達は二人一役ですからねー持ち味発揮し切れなかったのではないでしょうか。
私が注目したのは、初出演でトミーのひとりに扮した尾上右近。大先輩に松本白鴎、近い先輩にも尾上松也がいるから歌舞伎役者のミュージカル出演はそんなに珍しくもないのかもしれませんが、若い右近くんがどれだけこなせるのか?という興味はありました。JBはジュークボックス・ミュージカルだしねえ。
しかし、さすが清元栄寿太夫の名義も持つ清元の家元の御曹子。腹の底からの圧倒的な声量、リズム感もバッチリでミュージカル初出演成功と言えるでしょう。目鼻立ちが出演者の中で一番くっきりしていて雰囲気も華やか…カーテンコールでの目立ち屋さんぶりもなかなかでしたw 
難を言うと、リーダーで一番年上のトミー役には若すぎるかなというところ。

もう一人私の注意を引いた若い歌手がいました。コンサート形式の中でバックコーラスの役割を務めていた人たちは、カーテンコールで一節ずつソロを披露していましたが、その中の一人で60年代調のフリルひらひら衣装とマッシュルームカットの若い男性。ファルセットで歌いましたが、中川さんに迫るかと思えるほどの見事な歌唱!おそらくフランキーのダブルも兼ねている人なのかな?とも思われましたが、なにしろ現地に行かない配信組では手元にパンフレットがなく、なんという役者さんかすぐにはわかりませんでした。
数日後、公式サイトの出演者のプロフィールを見たところ、大音智海さんという名前…あれ?どこかでお見かけしたお名前?と思ってさらに調べたら、「氷艶2019 月光りのごとく」に出ていらした!しかもステファンの朱雀帝の日本語の台詞の吹替までやっていた方でした!いや〜すぐに気が付かず、不覚でした。素晴らしい歌唱力、この方も今後に注目です。

そのカーテンコール、米英の舞台そして映画でも December 1963(Oh what a night)のダンスと歌で大いに盛り上がるところが、日本版では異なる形になってしまったのは少し残念でしたが、これも別物と思えば。大音さんに注目出来たしね。

私が試聴した8月1日は中川さんのデビュー19周年ということで、右近さんによる花束贈呈もあり、ちょうど良い日にあたりました。

前述したように二人一役で、フランキー以外のボーイズの個性(演技、歌唱とも)が曖昧になった感があったし、イタリア移民のコミュニティやフランキーの家族のドラマがコンサート形式ではカットが多かったのも残念。ボブの初体験というハイライトばっさりカットもねw
そんな中Boyfriend’s  back`を歌った女性陣が少ない見せ場で健闘していたのが記憶に残りました。

早くコロナが過ぎ去って、満員の劇場でで日本版「ジャージー・ボーイズ」本公演を堪能する日が来るのを楽しみに待とうと思います。

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