「ジャージー・ボーイズ・イン・コンサート」ライブストリーミング視聴


老親を自宅介護している私は劇場、映画館行きは自粛中。せめて自宅で動画配信で何か観たいと思い、7月の「氷艶2029 月光りのごとく」に続いて、帝劇で上演の「ジャージー・ボーイズ・イン・コンサート」8/1の公演をライブストリーミングのチケットを購入しました。少し時間が経ちましたが、動画観賞した感想です。

ミュージカル「ジャージー・ボーイズ」(以下JBと略)はクリント・イーストウッド監督の映画版にまずハマり、それから2015年に東急オーブで上演されたアメリカの巡業キャストによるミュージカル英語上演を観に行き、あまりの素晴らしさにもう一度劇場に足を運びました。アメリカのポピュラーミュージック、ひいてはアメリカのエンターテイメントの底力を見たというか、とにかく楽しく、深いドラマ性もある名作ジュークボックス・ミュージカルでした。
巡業のキャストとはいえ、俳優達の歌ダンスさらにルックスも高水準で、なんでその後の再来日ないのか不思議です。オーブで立ち見出た程、客入りも良かったのに。舞台観て、映画版への批判がアメリカで多かったというのも理解出来ましたが、それでも映画も今でも好きです。

さて「ジャージー・ボーイズ」の日本人キャストによる日本語上演ですが、こちらもヒットして何度か再演があったのに、機会がなくて未見でした。2020年は帝劇で上演と聞いて、さすがに箱が大きいからチケット取りやすいだろうし、この機会に日本版も見ようかなと思っていた矢先にコロナ禍が…。
結局「ジャージー・ボーイズ・イン・コンサート」と銘打ったコンサート形式での上演となり、8/1に自宅でライブストリーミングを観たわけです。

主役のフランキー役の中川晃教以外のトミー、ボブ、ニックは各々Wキャストでしたが、舞台には全員上がっていました。フォーシーズンズとしての衣装でオリジナルの流れ通りの楽曲を交代で歌い、台詞・演技もストーリーが分かるように肝は押さえて残していました。随所にアドリブ?の台詞入れながら。

なぜコンサート形式にしたかは見始めたら理解出来ました。ラブシーンや喧嘩のシーンは映像を背景のスクリーンで流して、つまり密着する演技を避けたようでした。
そういう変則的な上演なので、日本版JBの評価は即判断とは出来ないのですが、開巻から感じてしまったのは、日本語の台詞、日本語の歌詞の違和感。英語堪能というわけでない私がこういうのもアレですが、何十回となくブルーレイでリピした映画版、ブロードウェイやロンドンの舞台のハイライト等もYou  Tubeでリピしていたせいか、英語の台詞にある何というかドライブ感が日本語の台詞には欠けている。たとえば私の大好きなボブの台詞(なぜか映画ではカット)「僕らのファンはヒッピームーヴメントとは無縁だった。僕らをトップに押し上げてくれたのはトラックの運転手や工場の労働者、恋人のベトナムからの帰還を待っているウエイトレスだった」ここなど私が聴いた日の日本語だと平板に聞こえるんですよね。歌の部分もこちらはJB以前からオリジナルのフランキー・ヴァリ&フォーシーズンズで聴きなれていることもあり、日本語だと「これはフォーシーズンズじゃない!JBじゃない!」感が…
それと振付。ここもイン・コンサートでない本公演でないと判断できませんが、確か日本版は初演からの振付ではなく、日本独自の振り付けを採用しているんですよね。JBはあのダンスがいいんですよー。私なんかYouTube見ながら踊り真似してましたからw (ただしフォーシーズンズはあんなに踊ってなかった。JBは同時代のテンプテーションズなどのダンスを取り入れたらしい。)Walk like a manのwalk walk…だけはブロードウェイから映画まで共通する振付を取り入れてましたね。

などなど文句ばかり垂れてしまいましたが、イン・コンサートの配信見たら、コロナが収まって本公演が実現したら、日本版を劇場に観に行こう!と思いましたよ。要はブロードウェイやロンドンやそして私がオーブで観た巡業チームの「ジャージー・ボーイズ」と日本の「ジャージー・ボーイズ」は別物と割り切ればいいんです。そもそもJBは日本人好みのお話しだし、和製ミュージカルとしての本公演への期待はイン・コンサートを視聴したことで高まりました。

そして、何よりもこの人がいるから日本版JBは成り立つのだと確認できたのは、主人公フランキーに扮した中川晃教の存在。彼が歌うと日本語の歌詞でもアメリカン・ポップスが香り立つようなんです。これはもう天性なのかなあ。
そのファルセットの素晴らしさ、噂に聞いていたとおり、本場での公演でフランキーを歌うことも夢ではないと思えるほど。先ほどから日本語だと台詞のドライブ感が云々文句言ってきましたが、フィナーレ前のフランキーの台詞 Chasing the music...Trying to go home  (私の聞き取り&記憶なので細部が違っていたらすみません)中川さんがここを日本語で言った時、すごい説得力で、私は感動して落涙しそうになりました。

他のキャスト達は二人一役ですからねー持ち味発揮し切れなかったのではないでしょうか。
私が注目したのは、初出演でトミーのひとりに扮した尾上右近。大先輩に松本白鴎、近い先輩にも尾上松也がいるから歌舞伎役者のミュージカル出演はそんなに珍しくもないのかもしれませんが、若い右近くんがどれだけこなせるのか?という興味はありました。JBはジュークボックス・ミュージカルだしねえ。
しかし、さすが清元栄寿太夫の名義も持つ清元の家元の御曹子。腹の底からの圧倒的な声量、リズム感もバッチリでミュージカル初出演成功と言えるでしょう。目鼻立ちが出演者の中で一番くっきりしていて雰囲気も華やか…カーテンコールでの目立ち屋さんぶりもなかなかでしたw 
難を言うと、リーダーで一番年上のトミー役には若すぎるかなというところ。

もう一人私の注意を引いた若い歌手がいました。コンサート形式の中でバックコーラスの役割を務めていた人たちは、カーテンコールで一節ずつソロを披露していましたが、その中の一人で60年代調のフリルひらひら衣装とマッシュルームカットの若い男性。ファルセットで歌いましたが、中川さんに迫るかと思えるほどの見事な歌唱!おそらくフランキーのダブルも兼ねている人なのかな?とも思われましたが、なにしろ現地に行かない配信組では手元にパンフレットがなく、なんという役者さんかすぐにはわかりませんでした。
数日後、公式サイトの出演者のプロフィールを見たところ、大音智海さんという名前…あれ?どこかでお見かけしたお名前?と思ってさらに調べたら、「氷艶2019 月光りのごとく」に出ていらした!しかもステファンの朱雀帝の日本語の台詞の吹替までやっていた方でした!いや〜すぐに気が付かず、不覚でした。素晴らしい歌唱力、この方も今後に注目です。

そのカーテンコール、米英の舞台そして映画でも December 1963(Oh what a night)のダンスと歌で大いに盛り上がるところが、日本版では異なる形になってしまったのは少し残念でしたが、これも別物と思えば。大音さんに注目出来たしね。

私が試聴した8月1日は中川さんのデビュー19周年ということで、右近さんによる花束贈呈もあり、ちょうど良い日にあたりました。

前述したように二人一役で、フランキー以外のボーイズの個性(演技、歌唱とも)が曖昧になった感があったし、イタリア移民のコミュニティやフランキーの家族のドラマがコンサート形式ではカットが多かったのも残念。ボブの初体験というハイライトばっさりカットもねw
そんな中Boyfriend’s  back`を歌った女性陣が少ない見せ場で健闘していたのが記憶に残りました。

早くコロナが過ぎ去って、満員の劇場でで日本版「ジャージー・ボーイズ」本公演を堪能する日が来るのを楽しみに待とうと思います。

Addio, il grande maestro Morricone エンニオ・モリコーネ追悼

 Addio, il grande maestro Morricone エンニオ・モリコーネ追悼


イタリアの偉大な作曲家エンニオ・モリコーネがさる2020年7月6日ローマで逝去しました。享年91才。

1928年ローマに生まれたエンニオ・モリコーネはもともと現代音楽の作曲家ですが、世界にその名を轟かせた分野は言うまでもなく映画音楽。イタリア映画音楽の巨匠といえば、一世代前にニーノ・ロータという存在がありましたが、まさにロータとモリコーネはイタリア映画にとどまらず、世界の映画史上最高の巨匠だと私は信じています。

大変な多作家でしかもはずれがないというのがモリコーネの天才の証ですが、数多い代表作の中でも、私が最も愛聴しているのは、ベルナルド・ベルトルッチ監督「1900年」、セルジオ・レオーネ監督「ウエスタン」」続・夕陽のガンマン」、ジュゼッペ・トルナトーレ監督「ニューシネマパラダイス」等々。それから私が美術史の学生だった頃に夢中になって見ていたNHK「ルーブル美術館」の音楽(このサントラが私が最初に買ったモリコーネのCD)。
特にセルジオ・レオーネとのコラボレーションは、フェデリコ・フェリーニ&ニーノ・ロータとも比肩する名コンビでした。
レオーネの葬儀では、映画「ウエスタン」のこの上なく美しいメロディー「ジルのテーマ」をモリコーネ自らオルガンで奏して盟友を送ったとか…。
そしてレオーネを失った後にモリコーネの新たな盟友となったのは、息子と言ってよい年齢のジュゼッペ・トルナトーレでした。始まりはもちろん「ニューシネマパラダイス」で、以降はモリコーネが先に曲を作り、それに合わせてトルナトーレが映像を撮るという形だったといいます。

モリコーネはハリウッド映画の音楽も多く手がけ、また1960年代はイタリアン・ポップスのアレンジで数多くのヒット作を生み出しています。
テレビ音楽といえば、大河ドラマ「武蔵」もモリコーネが担当していて、これが2004年と2005年の2回に渡る来日公演につながったと言うから、この点に関しNHKさまさまですわ。
はい。私は2004年2005年に東京フォーラムで、マエストロ・モリコーネ自身の指揮によるコンサートを体験いたしました。
その時の拙ブログの記事 ↓




あらためて今、作曲者自身の指揮で数多くの名曲をたっぷりと生で聴けたとはかけがえなのない貴重な体験だったと思います。
ブログにも書いたとおり、マエストロは当時70代半ばだったにもかかわらず、休憩入れて3時間あまり精力的に指揮棒を振り、入退場時も疲れを見せずにスタスタ歩いていました。しかも1年目と2年目で、アンコール以外は全曲目入れ替えましたからねー
フルオーケストラにエレキギターとドラムスが加わっていたのが、60年代にポッ
プスのアレンジを手掛けていた頃の雰囲気も漂わせていました。
数々の名曲・名演奏の中でもとりわけ思い出深いのは、一年目のハイライトだった「マカロニ組曲」。「続・夕陽のガンマン」Good, bad and uglyよりオープニング・タイトル〜「ウエスタン」Once upon a time in westernより「ジルのテーマ」〜「夕陽のギャングたち」Giu la testa〜「続・夕陽のガンマン」より「ゴールドのエクスタシー」という三本のマカロニ・ウエスタン作品より4曲を組曲にアレンジしたもので、その素晴らしさを伝えるには実際に聴いて頂くのが一番でしょう。


イタリアはマエストロ=巨匠と呼ばれる偉大な芸術家を輩出してきた国でした。エンニオ・モリコーネはある意味、十九世的巨人の流れを汲んでいると「マエストロ」の数少ない存在だったと私は思っています。海の向こうに偉大なマエストロがまだ健在でいる。私の大好きなイタリアをより輝かせているーそう思うことが私には励みですらありました。

さようなら偉大なマエストロ。お別れは言うけれど、あなたの遺したメロディーは人類の歴史の続く限り永遠に死なないでしょう。

最後に。
マエストロ・モリコーネの曲は数多くのスケーターのプログラムに使われましたが、私が愛するスケーターもジュゼッペ・トルナトーレ監督「海の上のピアニスト」からThe Crisisでプログラムを作り、モリコーネ・メロディーを見事にスケーティングで表現してくれました。

「氷艶 月光りのごとく」のライブビューイングを動画配信で観て

2020年7月4日、7日に全国の映画館で「氷艶2019 月光りのごとく」の再びのライブビューイングが開催…もちろん普段だったらチケットを取り劇場に駆けつけるところでしたが、東京都で新型コロナウイルスの感染が再燃し始めていて、老母を自宅介護している私としては、人の集まる空間に行くことを躊躇わざるをえません。映画館のスクリーンと音響によるあの感動をもう一度!という気持ちは強かったので、ギリギリまで様子見したのですが、7月に入って東京の感染者数が100人200人と増加していき、断腸の思いで映画館行きを断念しました。
しかしチケットぴあの有料の動画配信がある!…「月光りのごとく」の映像は、今までBS、CSそしてその録画と散々リピしているのに、同じものを2,500円払って配信動画視聴する必要ある?…という心の囁きもありましたが、「氷艶」ファンとして、当日に何もせず家にいるのは耐えられない!という思いが勝ち、お布施のつもりでチケットぴあで有料の動画配信に課金しました。

しかし不思議なもので7月4日の当日になったら、開場時間の11時半が待ち遠しく、またぴあに指定されたURLの動画にきちんと繋がるか、ソワソワとしていました。
ちなみに私はスマホで配信動画を視聴しました。WindowsのOutlookに届くメールをiPoneのアプリで受信できるようになって以来、PCは1ヶ月に一度も開けなくなり、しかも2012年に購入してもうガタガタ、音声が出ないことも多いので…
そういうわけで、スマホの小さな画面でどうよ?と思いつつ見始めたのですが、結果は「見てよかった!」「捨て銭では断じてない!」でした。
最初はスマホをスタンドに置いて大人しく?視聴していたのですが、成長した光る君の市場に乱入辺りから、スマホ手持ちになり結局最後まで至近距離どアップで見ることになり前した。こうやって見ると、テレビの画面で見るより演者の表情に気がつくことが多々ありました。
例えば市場でトリックスターぶりを発揮するところでの光る君の表情の変化…台詞のない瞬間、頭の中将の台詞に対するリアクションなど、大ちゃんが実に細かい表情を作っていることにあらためて気がつきました。
…推しはすごい!王子様!超人!と人様に強要するのは嫌いな私ですが、これは控えめに言っても大ちゃんは役者の才能あるとしか思えません(断言)
今を遡ること13年前、大ちゃんが初CMオロナミンCで上戸彩さんを相手に若い営業マンに扮した時に「もしかしたら演技いけるんじゃね?」と思ったものでしたが(だってセリフ棒読みじゃなかったし、お口ぽかんと開けてデスクで暇そうにしているところとか、上戸さんにツッコミ入れるところ上手で)そんなこと長いこと忘れてたわw 「破沙羅」でセリフほとんどなしでも演技の才能の片鱗を見せていたとは言え、「月光りのごとく」でオロナミンCの演技が伊達ではなかったことを完全に証明してくれました。2月の歌舞伎座ギャラリートークでは、振付の尾上菊之丞さんに「高橋さんはセリフがお上手で」と誉めて頂き、それを受けた台本の戸部さんが「あんなに出来るのだったら、破沙羅の時もやってもらえばよかった」と言っていらっしゃったほど。
大ちゃんだけでなく、荒川弘徽殿、ステファン帝、リプ紫その他のスケーターの皆さん全員好演していて、フィギュアスケートという元々表現が重要な競技というだけでなく、アスリートは勘が良い人が多くて飲み込みが早いのではないかと考えています。

福士さん波岡さんあーやさん柚木さん西岡さん俳優の皆さんもこれ以上考えられないほどところ得ていて、書きたいことがまたまた出てきた配信によるライブビューイングでした…そういえば昨年生で観た時の感想文、第二部まだ書いてなかったんでした。それが心残りになっているし、今回のことをきっかけにに1年遅れで書いてみようかなという気持ちにもなっています。

クライマックスの慟哭の舞(どこまでが歌か台詞かスケートか混然一体となったパフォーマンス…)、源氏の死、そして源氏の霊が藤壺の前に現れるラストシーンまでまた涙涙涙…もう今さら泣かないだろうと思っていても、スマホの小さな画面で見ても、オペラのアリアの題名 Lasciami pianga 「私を泣くがままにして」となってしまうのです。

今の最大の願いは、コロナ禍が過ぎ去って、もとの世界 − 皆と共に会場でひととき虚構の世界に酔いしれ熱狂することができること − に早く戻ることができますように… ということです。

そして大ちゃんと哉中さんはまだフロリダなのでしょうか?二人がコロナに罹ることなく、順調に練習を続けられていることを心から願っています。
2D9E0509-BEBC-4932-8424-C8207DAABDBE.jpeg

映画「遥か群衆を離れて」

久しぶりに映画の感想を書いてみようと思います。

「遥か群衆を離れて」”Far from madding crowd” 1967年 ジョン・シュレジンジャー監督)

「テス」のトーマス・ハーディングの小説を原作とした1967年のイギリス映画で、BSプレミアムの放送を録画して視聴。
「テス」というと、大河メロドラマ でしたが、果たして本作もメロドラマ。ただしヒロインのバスシバは、テスのような貧しくか弱い女性ではなく、賢く財産もある女性。
遺産として農園を受け継いだ若い娘バスシバ(美しさの絶頂期のジュリー・クリスティー)は、不正を働いていた管理人を追い出し、自ら農園経営に乗り出す。独立心に溢れた美しいバスシバには、かつて彼女にプロポーズしてふられた羊飼いだった(阿呆な牧羊犬に羊を全滅させられ破産、今はバスシバの使用人)青年ガブリエル(アラン・ベーツ)と、隣の裕福な中年の農園主ボールドウッド(ピーター・フィンチ)が想いを寄せている。二人ともイケメンだし真面目なのに、何が不満なんだかバスシバには二人が物足りない。
そんなところに現れた超イケメンで女たらしの軍人トロイに、賢いはずのバスシバが引っかかってしまうというのは、まあよくある話。演じるテレンス・スタンプが見るからにミステリアスでしたからねー無理もなかったでしょう。若き日のテレンス・スタンプ、超美形なんだけど、なんとなく抜けてる感じがいいですね。ジュード・ロウに似ているという人もいますが、私はトランコフさんに似ていると思いますw
ちなみにアラン・ベーツもピーター・フィンチもイケメンで目の保養になりました。アラン・ベーツというと、私にとって一番印象に残っているのは、「ローズ」の冷徹なマネージャー役かな。若い頃はかっこよかったのね。ピーター・フィンチは実に立派な顔立ちで、古代ローマの将軍の衣装がすごく似合いそう。

日本でいうと入り婿になったトロイは、案の定ろくに働かずバスシバの金で賭け事に興じるヒモ亭主状態に。バスシバもすぐに正体に気づくのだけど、ダメ夫を思い切れない。その間、ガブリエルは変わらず黙々と農園の仕事に精を出しバスシバを支え続け、厳格な独身主義者だったのに中年になって初めて恋を知ってしまったボールウッドはバスシバを諦められず悶々としている。ピーター・フィンチが実にいい味出してました。

もういい加減ネタバレしていますが、古い映画なので以降もネタバレ全開で行きます。

映画の冒頭で、結婚式の会場の教会を間違え式に遅刻するというコントのような失態で、トロイを怒らせあっさりと捨てられた娘ファニーがここで再登場。すっかりみすぼらしい姿となってしかも大きなお腹で現れたファニーにトロイは困惑し、明日迎えにいくからと一旦救貧院に向かわせる。そして彼女を助けるための金をバスシバからせしめ、翌朝迎えにいくが、既にファニーは出産した赤ん坊と一緒に息を引き取っていた。このあたりはもろ「テス」の展開ですね。
ファニーは昔バスシバの農園で働いていたので、彼女の遺体は農園で引き取ることになるが、バスシバは夫とファニーに何かあったことに感づいていた。そして真相を探るために棺桶をこじ開けるという暴挙に…賢明なお嬢様だったバスシバがこんなおぞましい行為に追い込まれてしまうとは。
そこに現れたトロイは、ほんとうに愛していたのはファニーでお前のことなぞもう愛していないとバスシバに言い放つ。
ファニーを自らの手埋葬した後、トロイは衣服を脱ぎ捨て海の中に姿を消す。
こうして未亡人となったバスシバに、再びプロポーズするボールドウッドだが、相変わらず煮え切らない返事を繰り返すバスシバ。ようやくトロイの死が正式に認められる6年後にあなたと結婚しますという答えを引き出し、舞い上がるボールウッド。

でもトロイの死体は上がってない…メロドラマの定石で、絶対トロイ生きてるだろ!?という予想通りの展開となります。トロイはバスシバとボールウッドがデートで訪れたサーカスの芸人になっていた。二人に正体を見破られまいとメークとつけ髭でなんとか切り抜けるトロイの姿を見て、ああ彼はファニーへの愛を胸に二度とバスシバの前に現れるつもりはないのだな…と思いきや、どういうわけかトロイはバスシバとボールドウッドの婚約発表パーティに乗り込んで「俺がお前の夫だ!」と名乗りをあげます。あらら?それならなんでサーカスで必死に正体を隠したのよ?トロイ支離滅裂だろう?と思うのですが、メロドラマを盛り上げる為の設定と思うことにしましょう。
そこに響く銃声。幸福の絶頂を壊されたボールドウッドがトロイを撃ったのだ。しかしボールドウッドをさらに打ちのめしたのは、見限ったはずの夫トロイの遺骸にすがりついて泣くバスシバの姿だった…。

すべてを失ったボールドウッドが刑務所に収監されている姿が哀れでなりませんでした。
一方、今度こそほんとうの未亡人になったバスシバは、ようやくガブリエルがかけがえのない存在であることに気づき、彼を再婚相手に選びます。
映画の最初からガブリエル視線で描かれているところが多かったし、我々観客は誠実なガブリエルに感情移入しているから、農園の使用人全員に祝福された二人の結婚式をハッピーエンドに受け取るんだけど…でも、あまりにもボールドウッドかわいそうすぎます。彼の農園はガブリエルが管理するというし何もかも失ったなんてレベルじゃないんですけど…まあボールドウッドが出所した暁には農園を返してあげるんだろうけど、その頃にはボールドウッドじいさんになっていて、ガブリエルとバスシバの幸せな姿を見せつけられるとは、あまりにも人生台無しです。そもそも最初の方で、バスシバがいたずらで送ったバレンタインカードがきっかけで、ボールウッドの恋が始まってしまうんだし、バスシバ罪なことしたわね…。

しかし映画のラストシーンが意味深というかけっこう毒がある?んですよね。新婚のガブリエルとバスシバの寝室に、かつて1回目の結婚初夜にトロイから贈られた機械仕掛けの時計が変わらず飾られていて、そのアップで映画が終わるという。これは何を意味するんでしょうね。トロイは死してなおバスシバの側にいて、ガブリエルとの結婚生活を見張っているということでしょうか…。
もしかしたらハッピーエンドではないかもしれないというこの結末、一筋縄ではいかないなと思いました。

すごく好きな作品というわけにはならなかったけれど、2時間50分十分に楽しませていただきました。当時は撮影監督だったニコラス・ローグによる撮影で、イングランドの丘陵地が雄大に美しく描写されているのも見どころです。

日々の思い

ご無沙汰しております。
前回のブログ更新は3月7日。2カ月遅れのIce Explosionの感想アップでしたが、そろそろコロナ渦が日本を世界を黒く覆い始めていた時期でした。
Ice Explosionを堪能していたわずか4ヶ月しか経っていないのに、私たちの世界は一変してしまいました。
不要不急の外出を避けなければならなくなり、美術館、映画館、劇場その他の施設は閉鎖され、演劇、コンサート、スポーツイベントはほぼ全てがは中止。アイスショーなど夢のまた夢。海外旅行はまったく考えられなくなり、国内旅行もいったいいつになったら行けるようになるのやら。登山どころか少し遠出の散歩すら躊躇われるこんな日々がくるとは、誰が想像していたことでしょう。
今まであたりまえに実行していたことが出来ていたのが、どんなに幸せだったかしみじみと感じています。

自分のことで精一杯の日々ではありますが、私はイタリアが大好きなので、3月からのイタリアの惨状には胸が張り裂ける思いでした。ヴェネツィア、パドヴァ、トリノ、シエナ…何カ月か住んだことのある街、友人が住んでいる街。よく見知った街並みのシャッターがすべて降りている。無人の通りに救急車のサイレン。家々の中から励まし合う歌声が聞こえてくる。それらの動画をネットで見て、私は声を上げて泣きました。
幸い被害の甚大な北イタリアに集中している私の友人たちは現在までのところご家族も含めて感染者は一人も出ておらず、これが救いです。
彼らからチャット等で伝えてもらったロックダウンの日々はそれは苛烈なもので、身体の健康はもちろんのことメンタル面でも大変な負担だったことは想像に難くありません。

5月に入り、イタリアのロックダウンは徐々に解除されてきて、友人たちも2ヶ月ぶりに車で出かけられるようになったとのこと。
我が国でもようやく緊急事態宣言が解除され始め、私の住んでいる東京はまだ緊急事態中ですが、ここのところ都内の新規感染者は一桁が続いています。5月24日現在、あと一歩で緊急事態宣言も解除されるのではないかと、気分が前向きに。
もちろん解除後の新たなクラスター発生は充分考えらるし、専門家会議が声を大にして訴えている第二波のことを考えれば、私自身を含めて気の緩みは禁物ですが、しかし3月〜4月の息を潜めて自宅に篭っていた不安な日々と比べると、気持ちの持ちようがまるで違います。今でも私は買い物の回数を減らし、仕事のない日はなるべく外出しないようにしていますが、気持ちの面でずっと楽になっていますから…。

今のところ日本は感染拡大を抑えることにかなり成功しているのではないかと思いますが、それは政府による対策チームのリーダーシップとそれに従って自粛に努めた国民の努力の賜物で、この結集力は日本という国の長所だと言ってよいと思うのですが、世間に不満と怨念が渦巻いている様子なのは気がかりなことです。
コロナへの恐怖や自粛生活のストレスを誰かに何かに向けたいというのは理解できますが、それが政府ことに安倍首相への集中砲火という形で噴出していることについては、いったん落ち着いて考えてもよいのではないでしょうか。
私だって政府、安倍首相の政策が万全だとは思っていませんが、感染対策が上手くいっていても、「ラッキーなだけ」「不思議」と日本のやり方をかたくなに認めようとしないのは、どうかと思います。
コロナに乗じて、安倍政権を叩くことで、日本を侵食しようとする勢力があるのは間違いありません。最近は左派芸能人とSNSを使っての大衆扇動といってよい工作も目立つようで、感染症に対する闘いと共に、社会と世界の動きについても目を光らせていく必要があると思います。

最初は、「上をむいて歩こう」プロジェクトやアースジェットのCMや破沙羅3周年といった楽しい話も書くつもりだったのですが、こんな話になっちゃったので、ページを改めますね。
これからスケートをはじめとするスポーツ、そしてエンタメ界がどのように再開されるのか、果たして元の世界はどれくらい取り戻せるのか、出来る限り前向きな気持ちで見守り、私自身も努力していきたいと思っています。

ICE EXPLOSION 第二部 9000日は運命だった

第二部もいよいよ終盤にさしかかり、初日にはなかなか登場せずやきもきしていたパントン組がようやく登場です。
ここで併せて書いておきたいのは、今回のショーにはパントン夫妻が中国からキッズ・スケーターを連れてきていて、第一、二部で日替わりのソロ・プロとキッズたちによるコラボ・プロを披露しました。私は楽に見たジュニア世代の男の子が技術にはアラが見えたものの、どこか故テン君を思わせる雰囲気があり、好感がもてました。
それにしても…まだショーから2ヶ月しか経っていないのに、あの頃はまだ新型コロナ肺炎の懸念もほとんどなかったんですよねえ。パントンの本拠地は中国東北部で湖北省からは離れているとはいえ…今となっては無事に来日してショーを終えられてよかったということに。
さて、パントン夫妻は昨年のフレンズオンアイスの参加がなく、もうショーには出ないのかなあと思っていたら、なんとパンちゃん第二子を出産されていたんですね!
その前の一昨年のフレンズでは技術の衰えが目立ちいまいちのパフォーマンスだったのが、今回のアンドレア・ボチェッリ&エド・シーランの”Amo soltanto te”起死回生の素晴らしい演技でした。ふたりのアラフォーという年齢、出産後のパンちゃんのことを思えばジャンプ系が現役時代と比ぶべくもないことは確かですが(それでも楽の一芸大会でスロートリプル決めたのは意地でしたね!観客も分かっていて歓声すごかった)
何よりもパンちゃんトン兄が結婚後何年も経ってもラブラブなのが、彼らの演技の真髄。Amo
 Soltanto te =君だけを愛すって二人の真実だしw
それにしてもパンちゃんは子供二人産んでも変わらぬスリムな体型で若々しいし、トン兄は中国で一番かっこいい男性という私の見解は不動です!

二児の母になっても体型変わらないといえば荒川さん。第二部は昨年のフレンズで滑った女性ヴォーカルのナンバー再びでした。第一部の「ジェラシー」が弘徽殿の女御風味の黒い情念を滾らせた演技、そしてこれはプロになってからの荒川さんの定番ともいえるしっとりプロ。フレンズで見た時は、今まで以上にマンネリ感があったのですが、今回滑り込んだこともあってか、見応えあるナンバーになっていました。滑り込みだけでなく、やっぱり氷艶で演技の経験をしたことがスケートにも活きているのではないでしょうか。
そしてこれは哉中さんの振付なんですね。ジェラシーは佳菜子ちゃんだったし、若い2人のかなちゃんコレオとしても頑張ってますね。

メリル&チャーリーの第二部はクイーン・ナンバー…ショーから2ヶ月経って地上波での放送でも放送なかったら曲名あやふやになってしまいましたが、“Somebody to love”だったかなあ?明日3/8のBS東京のノーカット放送見ればわかるのですが、生で観た感想を書き残しておきたくて今大急ぎで書いているところなので、ご容赦を。
メリルとチャーリーは競技引退後も、変わらず完璧に息の合ったカップルのまま。第一部の所でも書いたように、彼らには合わないみたいに思っていたロック・ナンバーもすっかり馴染んできました(今、彼らのNHK杯デビューの時はFDでエアロスミスの”Dream on”だったこと思い出しました。元々ロックやってた)。アクロバティックなリフトでも演技の流れの中で自然に実行出来るのは、チャーリーの力もさることながら、リフトされながらあの美しい体勢保てるメリルの体幹が並外れているのですね。
小柄で遅い転向の大ちゃんにあそこまでアクロバティックなリフトは難しいだろうけれど、あらためて大ちゃんがんばれ超がんばれ!

そして。いよいよ座長が大トリで登場です。XOIの時から大トリは賢二先生振付のそのショーの為だけのオリジナル・プロ。今回選曲されたのは、クリント・イーストウッド監督「インヴィクタス 負けざるものたち」の主題歌”9000days”。既にご存知ように、9000日とは映画の主人公ネルソン・マンデラがアパルトヘイト時代に当局によって収監されていた年月。
奇しくも大ちゃんがスケートを始めてからの歳月がこのくらいだったので、そのスケート人生と重ね合わせて選ばれた曲。
イーストウッド監督自身が書いた歌詞を私のつたない英語力で一部訳してみると

過ぎ去った日々を振りかえると
それがどんなものであろうと
私は神に感謝する
9000日囚われていた
この9000日は運命だった

石になった壊れた心は
人を打ち砕くことが出来るけれど
その魂を打ち砕くことは出来ない

怪我に泣き心も傷つき、一度はスケートから離れようとさえしたけれど、スケーター高橋大輔の魂を誰も打ち砕くことは出来なかった。スケーターとしての9000日は運命だった…この曲は焼け落ちた灰の中から不死鳥が蘇る”The Phoenix”と対になっていたのだと気がつきました。

そして大ちゃんのパフォーマンス、地上波でも流された楽がことに素晴らしかったですね!大ちゃんのエッジの描く滑らかな曲線を永遠に見ていたかった。音楽を表現しているというより、音と完全に一体化したスケーティング、ジャンプまでがシームレス。
そうそう楽の大ちゃんはジャンプ失敗する気配が全然しませんでしたね。唯一の失敗ジャンプはフィナーレの4T挑戦のみ。
何よりも素晴らしかったのは、大ちゃん自身が心底幸せそうに滑っていたことで、だから私も幸せな涙ぽろぽろで見守ることが出来ました。
これからもショーでシングルとして滑ってくれると思いますが、高橋大輔シングルスケーターとしての最後の演技がこんなに幸福に締め括られてほんとうによかった。
そして曲が終わる時には他のスケーターたちが氷上に登場し、大ちゃんのシングルの締め括りとそして新しい門出を祝福するかのように取り囲むという暖かいプログラムの最後となっていました。

ショーのフィナーレ。なんといっても楽の不死鳥アンコールでしたね!たぶん明日のノーカット版放送にもあるでしょうが、スケーター全員による集団PHOENIX!!MCの蒲田さん煽る煽る、なんとアンコール2度も!!!
私は楽は西の1階席だったので、サイドから不死鳥達を堪能しましたよ〜エアギターのフリとか私も席でやってましたからw 思いっきり叫んだし、十〜二十代の頃に武道館にロックのコンサートに行ってた頃に戻ったみたいでした。
全日本の時には「競技プロとしては戦略的に失敗したかなあ…?」とひそかに思っていたのですが、氷爆の”解き放たれた”不死鳥を見て、やっぱり”The Phoenix”がシングル・スケーター高橋大輔の最後のSPで正解だったのだと確信しました。

ショーが終わってから2ヶ月も経ってしまいましたが、ノーカット放送の前に
生で見た感想を残しておこうと(地上波は既に見てしまってますが)、放送前日にやっと書き終えました。
実は新型コロナ肺炎への警戒で仕事以外の外出は極力避けているので、その空き時間を利用しました…うれしい時間の作り方ではないのが残念ことではあります
今はただコロナ肺炎の流行の終焉を祈り、そしてフロリダでアイスダンサーとしての練習を開始した大ちゃんと哉中さんの無事の船出を祈るばかりです。

ICE EXPLOSION 2020 第二部 その1

ICE EXPLOSION 2020 
第二部はWelcome to the ice danceと題されたアイスダンスのコラボで幕を開けました。メリル&チャーリー、タニス&ベンというオリンピックメダル金銀のカップル。しかもタニスとチャーリーは私生活でのカップルという、ゴージャスな先輩達が「かなだい」を迎えてくれるチャーリー振付のプロ。
前半で先輩達がアイスダンスのパターンのさわりを見せる趣向もありました
パートナーなしで一人でいた哉中さんのもとに、メリルとタニスに身嗜みを整えてもらった大輔が薔薇を一輪手にして向かう。笑里さんの奏でる「美女と野獣」のメロディに乗って、かなだいが滑り出した瞬間 − なぜだか自分でも説明できないのですが − 涙が出てきそうになりました。現地でもテレビで再見した時も。この短い演技時間ではアイスダンスのカップルとしてどうなるかまだまだ未知ですが、スケーター仲間からも観客からも祝福されての二人の門出、幸先が良いですね!
私は初日は南アリーナだったので、演技の最後で手を取り合った哉中さんと大ちゃんのキッラキラのお顔をアップで見ることが出来ました。
 
刑事君の2プロ目は今シーズンのSP
「ヒップヒップチンチン」。第一部も第二部も踊りまくるプロ、若いっていいなあ。このプロは曲自体が濃いから、シングルスケーターが魅せるのはけっこう難しいんじゃないでしょうか。第一部を見るにつけても刑事君は「踊れるシングルスケーター」として特化できる可能性があるので、ワールドの枠などに入るポジションをぜひ確実なものにしてほしい。

佳菜子ちゃんの2つ目はプリンス・チームの女子お二人とのバブリーダンス…うーむこれをExplosionと受け止められるかは微妙でしたね…正直なところ。登美ヶ丘中の若い子たちが踊って近年話題になったのだから「古っ」って思う感覚の方が古いんだろうけど、ダンスというより当てぶりだったしw 確かに地上波の解説で八木沼さんが言ったとおり、八木沼さんがリーダーの時代のプリンスにこういう色物プロがあったことを私も思い出してちょっと懐かしかったから、こういう息抜き?があってもまあいいか。

エラッジ・バルデの個プロは、彼ならではの正しくダンサブルなプロ。彼は明かにアマチュア時代より進化していますね。シェイリーンとは全く違う方向性で「シングル・ダンサー」としての地位を確立しつつあると思います。しかもオリンピックどころかワールドでの実績すらない選手が世界的に活躍するプロスケーターになるというのは、もしかして画期的なことでは?いやほんとにかっこいいスケーターになりましたよ。

ウィーバー&ポジェ2プロ目は、クィーンの”Crazy little thing called love”
(オリジナルじゃなかったけど)。こういう小芝居のあるロックンロール系のナンバーになると、ポジェの「イケメンなのに三枚目」という貴重なキャラが活きます!ポジェの求愛になかなかうんと言わなかったケイトリンが一緒にステップを踏んでいるうちに気持ちがだんだん傾いていく(合間に挟まれるリフトがまた効果的)展開がとても自然。でも初日にはめでたくケイトリンの真っ赤なハートをゲット出来たのに、楽には最後の最後でバルデさんに横取りされるように結末が変わってましたw

第二部のもうひとつのコラボナンバーは、笑里さんのバイオリンというよりフィドル演奏で、鈴木さん、ミーシャ、プリンス・チームによるウエスタンのエレクトリック・ヴァージョン。白状すると、私は「西部劇って…ダサくない?」とか初日に思ってしまったのですが、これは笑里さんの超絶技巧を聴かせる意味もあったナンバーでしたね。楽にはスケーターたちのアンサンブルも格段によくなっていて、場内とても盛り上がってました。


まもなくあるBS東京の完全放送をまえに、生で見た感想を残しておこうと(今さらな)奮戦をしておりますw   最後の最後の感想は次のページにて…

ICE EXPLOSION 2020 第一部 The Phoenix collaboration

ゲスト・ミュージシャンのヴァイオリニスト宮本笑里さんのとのコラボ・ナンバーはまず鈴木明子。現役時代の「愛の讃歌」でもそうだったように、ヴァイオリンの音色によく合う端正な演技で、ひと頃のようなジャンプ失敗で演技の流れを途切れさせることもなくなり何よりです。

続く“Time to say goodbye”は小林宏一、小沼佑太、瀬尾茜、中西樹希のプリンス・チームからウィーバー&ポジェに繋ぎました。
実は初日に、わずかながらリフトにどっこいしょ感があり、ケイトリンとアンドリューがしばらく一緒に滑っていないのが窺えるようでしたが、楽にはそんな気配もなくなりました。

荒川静香の宮本さんとのコラボは、コンチネンタル・タンゴ「ジェラシー」。
荒川さんと言えば、スケールが大きく美しいスケーティングと衰えぬ技術の持ち主ではありますが、「踊れない」というのが欠点の人。それが、このタンゴ・ナンバーはしっかりリズムに乗っていました。タンゴが荒川さんに合っているということもあるのでしょうが、黒い衣装で、激しい嫉妬の感情をスケートで表現…どうしても弘徽殿の女御を思い出します。「氷艶」で経験した芝居の演技の効果かもしれませんね。前半の激しい感情が後半で穏やかに転調するという曲の構成は、彼女に金メダルをもたらした「トゥーランドット」の、前半の冷たく残酷な姫君から後半に愛を知った女性に変わるのに似ていると思いました。
それと、このプロの振り付けが佳菜子ちゃんというのには驚かされました。彼女が自分のプロの振付から始めたのは今までも見てはいましたが、コレオの才能ありますね!

第一部の笑里さんとのコラボはここまでで、デイヴィス&ホワイトはブライアン・アダムス(古い歌手しか知らなくてすみません)っぽいヴォーカルのナンバーでまず一曲。初日に見た時は、こういうロックの曲は彼らには合わないなあ…(メリルの衣装もロックぽくないし)などと思ってしまったのですが、楽に見たらいつものことながら二人の息は合った表情豊かなパフォーマンスで素敵プロでした。表現の幅が広いカップルですよね。

そして…第一部のトリです。まだ何がくるか知らなかった初日のことを思い出して書いてみます。
まずは揃いの黒のジャケット&白Tシャツ姿のバルデさん+コバヒロさん小沼君のプリンス・チームの三人が登場。曲がPhoenixじゃなくてもフォール・アウト・ボーイズだったから「こ、これは来るな!」と一応心の準備はできましたw このコラボ・ナンバーはほんとうに構成が素晴らしく、笑里さんのヴァイオリンがPhoenixの間奏部分を奏でて大ちゃん登場につなげるというのも効果的でした。
場内が暗転、フォール・アウト・ボーイズのオリジナルPhoenixのイントロが鳴り響き、いよいよ大ちゃん登場!ミーシャの振付に賢二先生が構成として協力したそうですが、テレ東の放送見ても、大
輔、バルデ、コバヒロ、小沼のフェニックス達が◇にフォーメーションを変えるところなど、見事としか言いようがない。初日、私の席は南アリーナだったので、フェニックス達がぐんぐん迫ってくる迫力たるや、鳥肌ものでした!
スピンを省略するなど(アップライトスピンひとつだけでしたね)競技プロよりは負担が少ないせいもあってか、大ちゃんのキレキレ踊りまくりの演技、これは氷上での(シングル)ダンスの極地と言えるのでは。全日本の時の死にそうな不死鳥とえらい違いでした。シェリル・ムラカミさんこの映像見たら、喜んでくれるだろうなあ。
テレビで八木沼さんもげんきゅうしていましたが、大ちゃんだけでなく、バルデさんが踊れるのは当たり前としても、コバヒロさん小沼さんもまったく遜色のない踊りっぷりで、考えうる最高のコラボとなっていました。
後半にはミーシャも加わり、大ちゃんと並んでのストレート・ライン・ステップも迫力あるシンクロっぷりで、なんだこの贅沢さは!全日本では大ちゃんやっと足を上げているようだった飛び蹴りも氷爆では間違いなく今までで最高の高さと力強さで、その上にミーシャとダブルで蹴り上げられたとあっては、見ているこちらは成仏せざるを得ませんでした!

こうして第一部が終了しましたが、客席のざわめきがなかなか鎮まりませんでしたね。テレビほうそうにまでそのざわめきが拾われていて、いやいやこういう経験はなかなかあるものではありません。
実はこの1月、幸運にも私は氷爆の二回に加え、歌舞伎座で猿之助&團子の「連獅子」でも体験できて、なんとも幸先のよい令和二年の幕開けでした。

氷爆第二部については、次以降のページで!

ICE EXPLOSION 2020 第一部 その1

  
ICE EXPLOSION 2020

2019年の全日本選手権をもってシングルを卒業した高橋大輔初のアイスショーICE EXPLOSION。私は初日と楽の2公演に行ってきました。
クリスマス・オン・アイスに代わる「高橋大輔座長ショー」という触れ込み。そもそも「誰が座長」ということにやたら拘る人を私はどうかと思っていました。演歌歌手の「○○劇場特別公演」じゃあるまいし…。
しかし!ICE EXPLOSION(皆様に倣って以降は“氷爆”と略します)は「まぎれもなくあなた(高橋大輔)の座長ショー♪」でございました。(藤壺さまで再現してください)。オープニングもフィナーレも大輔を中心にして構成されていて、他のスケーターもそのコンセプトを十分理解して参加している、そんなショーでした。

オープニングは稲妻の照明に大轟音で鳴り響くハードロックともにはじまりましたが、今までになくロック色が強い音楽が使われていたのは、座長の意向かな?
ジェダイの騎士のようなフードを被った大ちゃんがまず登場、同じフードで出てきて大ちゃんとしばらく二人で滑っていたのは、たぶんベン?(まもなくテレビ東京の放送あるから、そこで確認できるでしょう→テレビ放送で確認。名前の紹介はなかったけれど、ベンで間違い無いでしょう)
続いて全スケーターの群舞、初日からフォーメーションがかなり取れていたと思います。これ書くと、ひいきのフィルターかかっていると思われるでしょうが、大ちゃんがリード取ると、群舞が躍動的になるような。今回はアイスダンスの組が多かったから踊れてたのも当然と言えば当然か。

以下、今思い出すままに個々のプログラムの感想を書いてみます。順不動、抜けがあったらご容赦下さい。(ここ書いた後にテレビを見たので、その影響も加味されます)

村元哉中さんソロで登場して、曲は”Feelin good”(Love On the floorで使われたニーナ・シモンとは違う歌手のver.)。一人で滑る哉中さんを見たのは初めてでしたが、ちょっと日本人にはいないタイプの色気がありますね。日本の女子でセクシーというと現役時代の安藤さんですが、哉中さんは何というか欧米系という感じ。
そしてシェイリーンが振り付けたというこのプロは、哉中さんのスケーティングを見せるプロでした。言葉悪いかもしれないけれど、ねっとりとした氷に吸い付くようなスケーティングには大ちゃんのそれと共通するものでした。どうやら二人のスケートの相性はよさそう。
そしてプログラムの最後に大ちゃんが登場、ほんの少しですが、二人で滑るのを披露してくれました。がしっと哉中さんの肩を引き寄せるの見て、ああラテンやったらガッツリくるカップルになりそう…と思いました。

かなちゃん繋がりの村上佳菜子の第一部は「ボレロ」。ジャンプまったくなくて、タレント業が忙しくてジャンプの練習できないのかな…と思いましたが、ボレロというある意味難しい曲で、最後までちゃんと見せたのは立派でした。

田中刑事の第一部は「パルプ・フィクション」のリミックスで、大ちゃんがシングル引退した今、日本男子どころか世界の中でも踊れる現役シングルスケーターになったのでは。スタミナすごくて、さすが二十代だなーと33歳のスケーターのファンとしてはちょっとうらやましかったw

ミーシャ・ジーは「枯葉」で滑りましたが、じっくりとスケーティングと所作を見せる素晴らしいパフォーマンスでした。現役最後の頃にもスローナンバーでスケーティングを見せるプロを披露していましたが、四回転がないとアマチュアでは上位にいけない時代にもこういう選手は必要だと思います。曲が終わってもプログラムは終わってないという感じで、優雅なバレエポーズで挨拶。

ベルビン&アゴストは椅子と新聞の小道具を使ったプログラムで、ベンがタニスに三下り半の手紙渡すかつての「フローズン」みたいなストーリー仕立て。新聞読むのに夢中で美人妻?の自分を邪険に扱うベンを挑発して踊るタニス。やがてベンも乗ってきて、二人で踊りまくり、アイスダンスの濃いステップを堪能させてくれました。
それにしてもタニスはママになっても変わらず絶世の美女ですね!体型のこというのは失礼ではありますが、あまりにも痩せてたのがちょっと気になりましたが…。子育て大変なのかも。


以下、次のページへ

不死鳥は灰の中から蘇る

以下は、12月30日に書き始め、令和元年内に書き終えられなかったもの。年を越して書き継いでいきますので、よかったら読んでやって下さいね。

令和元年(2019)年12月20日の全日本選手権・男子SPから始まった怒涛の10日が12月30日に109シネマズ二子玉川に「氷艶 hyoen2019 - 月光りのごとく」ディレイ・ビューイング」を観に行ったことで、ともかく一段落でした。

2019全日本に関してはくじ運が全くなく、一次二次三次トレードそしてMOIに至るまで全滅でした。男子SPの日は、ボードを持って代々木体育館の原宿側入口に立ちましたが、残念ながら夢叶わず。2時間以上立ちっぱなしだったことで、元々悪かった膝をまた痛めてしまったのと、SPの日で今回は現地お譲りは極めて難しいと分かったので、22日の男子FSの日は現地には行きませんでした。

というわけで、全日本はテレビ観戦でしたが、自分が滑ったわけでもないのに、私は心身ともにへろへろに…前の現役の時から試合の時はこんなもんでしたが(現地応援の方がかえって肝が据わるんですよね。たぶん私だけじゃないと思います)、西日本を捻挫で欠場して全日本一発勝負になったということでハラハラドキドキが倍増していました。怪我の状態はもちろんのこと、懸念だったのは大ちゃんは初戦にあまり強くないということでした。ファンのくせにあまりにも大ちゃんに対して過小評価じゃないかあ?と言われるでしょうが、正直「とにかくFSに進んでくれ!」というのが私のひそかな祈りでした。果たして怪我の回復と調整がうまくいかず、陣営も「昨年は最終グループ目標だけど、今年はフリー進出だね」ということだったとは後で知り、私の懸念もあながち的外れではなかったわけで…。11月6日の「氷艶 hyoen2019 - 月光りのごとく」先行上映会&トークショーの会場での大ちゃんが足を引きずっていたことと、明るくふるまっていても表情に翳があったこともずっと気にかかっていました。

試合ではたった一度の披露になってしまった”The Phoenix”。3Aだけでなくルッツの着氷で踏ん張れないのを見て、ああこれは足の怪我がよくなってないのだと分かりました。秋の捻挫だけでなく、古傷の右膝の痛みもあったとか…。膝はジャンプしなくなれば、悪化は防げるものなのでしょうか。アイスダンスの男性は、リフトで膝に負担がかかると思うので、その辺の心配もありますが、それは大ちゃんがアイスダンスを始めてから心配することにします。
ステップでも大ちゃん比でスピードが出ていなくて、9月10月のショーでのお披露目ではがっつり飛んでいた飛び蹴りも高さが出てませんでした。ステップがレベル2しか取れなかったことで、思い出したのは2007年ヒップホップスワンがGPS初戦でレベル1しか取れなかった時のこと。あのシーズンの結果を思い出せば、試合を重ねていってレベルをあげていくのが大ちゃんのやり方なのは明らかですよね。たられば言っても仕方ないことですが、やはり全日本の前に試合があれば…とつくづく思います。
怪我がなくても、”The Phoenix”はコンボと3A入れるのが難しいプロなことはショーでのお披露目で明らかでした。シェリル村上さんの素晴らしい振付を氷に移すのは至難の業でしょうが、ミーシャはほんとうによくやってくれたと思います。でもモロゾフならもっとうまくフィギュアスケート用に手直ししてくれたのではないか…そんなことも考えた全日本でした。
怪我がなかったとしても、はっきり言って戦略ミスだったかもしれない。でも、あの”The Phoenix”には高橋大輔という一人のシングルスケーターの偽ざる姿があった。ボロボロになってぎりぎりのところで戦っている戦士だった。
私は大ちゃんの自爆演技は見返すことができない口なのですが、あの全日本の”The Phoenix”は見返すことが出来る。あのパフォーマンスは、シングルスケーターとして燃え尽きていく高橋大輔そのものだったから。

不死鳥が死ぬ時は燃え尽きて灰になり、そしてその灰から再び生まれ変わり飛び立つといいます。シングルスケーター高橋大輔は灰になったけれど、そこから新たな不死鳥として蘇ることを私は信じて疑いません。

…などと総括してしまいましたが、まだSPが終わっただけですわ。続きは次のページで☆
0E62A4CE-59AE-4A67-9332-9CCE911282CB.jpeg

BUON CAPO D’ANNO

あけましておめでとうございます。

BUON CAPO D’ANNO!

Ho scritto poco questo blog nell’anno scorso.  Infatti, devo curare mia mamma che ne ha già 91 anni dopo tornare a casa dall’ufficio, però ho perso l’abitudine a scriverlo... Spero ritornare il blog questo anno al più possibile.

次のぺーじで年末に書きかけていた12月20日からの怒濤の10日間について完結させてアップしたいと思っています。
今年もよろしくよろしくお願いいたします。
6DA4DBE5-14B1-4ABF-BA9E-6E5561DC6881.jpeg

行っくぞー!準備だー!

ご無沙汰しておりました。もうブログ閉鎖かと思われても仕方のない期間、放置してしまいました。家のことなどで忙しいっちゃ忙しくもあり「月光りのごとく」と「フレンズオンアイス」の感想のどちらを優先させるかどっちつかずになっていたこともありますが…ブログに手を付けられなかった最大の理由は、アレです。アレ。9月26日の突然のアイスダンス転向発表が、私には現役復帰以上の衝撃で…
なるべくツイッター等では、本心は明かさないようにしていましたが、ここで白状します。あまりにもシングルスケーター高橋大輔が好き過ぎる所為でしょうが、私はアイスダンス転向をもろ手を挙げて歓迎出来なかったのです。村元哉中さんと組んで競技者としてどこまで成績を上げられるか疑問を抱いたというのではなく、カップル競技で演技する大ちゃんが想像出来ない。FOIでPheonixのようなプログラムを見せられたばかりであらためてシングル・スケーター高橋の可能性に希望を抱いたばかりだったこともあり…
もちろんこれからも大ちゃんの応援続けるし、試合にもショーにも足を運ぶつもりでした。でも本気で村元・高橋組にシングルの時と同じ熱量で応援出来るかどうかは、まず二人の演技のお披露目を見てからと決めて、今は目前の西日本~全日本に向けての男子シングル髙橋大輔の応援に集中することにして、アイスダンスのことはひとまず判断保留ということにしておきました。
ブログに書いてみて、このもやもやを文章にしてみれば、自分の本心もはっきりするかなーとは思っていましたが、結局書かないまま今日まで済ませてました。
それがですね、昨日の「氷艶 hyoen2019 月光りのごとく・トークショー&先行上映会」で大ちゃんの忌憚ない今の気持ちを聞いた結果、アイスダンス村元・高橋組を応援する気満々になりました!もやもやは吹っ飛びました!

ここに至るまでのこの1週間あまり、私には怒濤の日々でしたw 10月29日に西日本選手権の追加発売のプレリクで幸運にも11/2SPのみでしたがチケットをゲット(職場の皆さまにお願いして、9時~11時までのお休みを頂きました)。チケット取れなくても観光だけでもいいやと思って、11月1日から彦根のホテルに2泊予約していたので(なんで彦根かというと、ぷらっとこだまの新幹線とホテルのセットで、京都より2万円、大津より1万円安いんです。京都までも1時間くらいで着くし、今後は京都旅行も彦根に宿取ろうかと考えてます。素敵な町だし)、あとは出発するだけ!
というわけで、あとは出発あるのみ!という10月31日夕方、荷造りも終えて11/3FSのチケットは会場で頑張ろうと「チケット求む」のボードを書き上げたところで、大ちゃんの怪我による西日本選手権欠場のニュースを知りました。それはもう動揺しました。怪我の状態が心配だわ、大ちゃんのPheonixが見られないなんてと悲しいわで、心は千々に乱れましたが、遠征をとりやめる気持ちだけはゼロでした。
翌11/1早朝に予定通りこだまに乗り米原で琵琶湖線に乗り換え昼前に彦根着、その日はこれも予定通り彦根城見学など観光にあてました。ぶっちゃけ食欲はなく、お城に向かう道すがら気がつくと下を向いて歩いていたりしましたが、思いがけない幸運も訪れました。「氷艶 hyoen2019 月光りのごとく・トークショー&先行上映会」当選メールが届いたのです!
これがきっかけだったのか、翌11/2には食欲も戻りw、滋賀県立アイスアリーナでシニア男子SP、ジュニア女子SP、シニア女子SPをフルで観戦出来ました。長時間観戦を飽きることもなく堪能しましたが、心残りは…ジャッジ裏センターというこれ以上ない良席だったので、ここでPheonixを見られたらどんなにか…ということでした。でも、遠征して良かったと心から思っています。山本恭簾君のロクサーヌのタンゴ、龍樹君のカルメン組曲、桃亜ちゃんのリショー・プロ、山田さくらさん、大庭雅さん等々、印象に残ったSPについても時間があればブログに書き残しておければ…と思っています。
出来れば11/3のシニア男女のFSを見られたらよかったのですが、チケットを持たずに大ちゃんがいない会場まで彦根から1時間かけて電車+バスで行く気持ちには正直なところなれませんでした。帰りの新幹線の指定席が取れなかったこともあり午前中に米原で降りて、青岸寺という素晴らしい庭園のあるお寺を拝観してからこだま自由席で帰京しました。

そして昨日です。当たったらその時はその時と思って事前に休みは取っていなかったので、これまた職場の皆さまにお願いして午後休を取らせて頂き、しかも昼間の電話当番だったのも代わって頂きました…もう数年前のお台場のトークショーの時などにも急な有休をお願いしているのですが「大ちゃんなら仕方ないね-」と言って下さって快く私のわがままを許して頂き…感謝の言葉もありません。
12時に仕事を終え、ダッシュして電車を乗り継ぎ、TOHOシネマズ日比谷スクリーン12の指定席に着席したのは、開演4分前…危なかった。上映前のトークに登場した大ちゃんについては、報道の記事、動画で既に皆さまご覧になっているでしょうが、先週の試合に合わせたとおぼしき、パーマをかけた髪の毛がかなり伸びた様子で、なぜか色黒w 饒舌で明るい様子でしたが、でもどこかとなく翳りも漂っているように感じたのは、やはり怪我をして西日本を欠場したことが心にあるのかもしれません。マスコミのカメラが吃驚するくらい来ていたから、単にあらたまっていただけかもしれませんが。もちろん心配するような暗さとかじゃなかったですよ。だって大ちゃんのアイスダンス挑戦に対する気持ちを聞いているうちに、最初に書いたように私のこの1ヶ月あまりのもやもやが吹っ飛んでしまったくらいですよ?
最初に怪我の状態の報告と西日本選手権欠場へのお詫びがあり、その後は「月光りのごとく」と「アイスダンス転向」がMCの日テレのアナウンサーさんが聞き手となったトークショーの二本の柱でした。そうそう怪我のことですが、私には時々、微妙に足を引きずっているように見て取れました。他の参加者の方が足引きずることもなかったとツイートしているので、私の思い過ごしかもしれませんが。でも大ちゃんが「休めば治りますから」と言っていたように、以前は足を引きずっていても国別対抗戦などに強行出場していたんです。それを思えば、休む選択が出来るようになった現在の状況を、私はむしろ前向きにとらえました。全日本までまだ1ヶ月以上あります。それまでに万全の体調に戻してくれることを祈り信じています。

既に昨日からツイートしていますが、大ちゃんの発言で印象に残ったことを思いつくままに

  • 「月光りのごとく」では福士誠治さんに演技指導してもらった。毎日、稽古の後に台詞を飛ばすことなど教えてもらった。その代わりに大ちゃんは福祉兄やんにスケートの指導を

  • 歌の練習はあと3年はしたかった。テレビで刑事ものなどで台詞を繰り返したりして、演技の勉強をしている(←MCの日テレのアナウンサーさんもしきりに「氷艶」第三弾に話を向けていましたが、こりゃ何かあるね)

  • 一番好きな場面は「さあ立ち上がれ♪」のところ

  • 辛いこと大変だったことも楽しいとしか感じられなかった。皆でひとつの舞台を造り上げていく楽しさ。朝早くから日付が変わるまで、午前中はリンクで、午後は床で稽古した。会場でのリハーサル期間が短く、船など大道具を合わせるのが大変だった。

  • 氷艶ロス。テレビでの放送は夜な夜なリピ見していた(私たちと同じや)。

  • 初日に笛を落としてしまい、テンパったけれど、どうすればかっこがつくか考えてあの手の甲を口に付けるポーズに(実演付)

  • 「氷艶 hyoen2017 破沙羅」で歌舞伎の方々とコラボしたのは貴重な経験

  • 「月光りのごとく」の稽古中に村元哉中ちゃんと組むことを決めた。稽古の前の早朝に二人でリンクを借り切って滑った。「月光りのごとく」の稽古の時間になって皆が出てきても何食わぬ顔をしていたw

  • 哉中ちゃんは滑っている時の動きのラインがきれいで、真央ちゃんと似ている。

  • アイスダンスは長野五輪からのファンで、いずれ趣味でやろうかと思っていた。哉中ちゃんからのオファーを受けて競技として取り組もうと思ったのは、ドラマ性のあるショーに出るようになって人と組んで滑ることが必要と感じたから。アイスダンスはきっと自分の将来に活きる。

  • おこがましいけれどもという前置き付で、目標にしているカップルはアニシナ&ペーゼラ。彼らのような唯一無二の組になりたい。

  • 自分のスケートはシングルのそれとは別なものになる思う。でも今までのスケーテイングを活かすことが出来ればよいと思う。

  • 組んで滑ると、お互いの力で引っ張り合い、より斜めになれて、スピードも出る。

  • 北京オリンピック出場の可能性は僅かだと思う。でも、目標としてやっていきたい。


まだまだ色々な興味深いお話が聞けましたが、際限がなくなってきたので今日はここまで。私のガラスのメモリーで砕け散ったことも、報道や他の参加者の方のツイートがお詳しいと思います。とりあえず、私のもやもやがなぜ晴れたかが明らかになったのなら(大げさな…)、幸甚です。
今は年末の全日本と「氷艶 hyoen2019 月光りのごとく」上映会(まさか47都道府県公開とは!)、そして本日発表された年明けの新しいショー Ice Explosion2020に向けて「行っくぞー!」「準備だー!」

最後に、昨日は撮影タイムが設けられていたのですが、知る由もない私はこういう時の為に購入した80倍ズームのデジカメを持参すべくもなく…席も後ろの方でしたが、スマホではこんな写真しか撮れませんでしたが、ささやかなおすそ分けということで。

2019-11-06 13.30.49.png
2019-11-07 19.44.43.jpg
そして最後の最後に。劇場のスクリーンの大画面での「氷艶」素晴らしいです!必見です!私は生で観た時に迫るような感動の嵐で、松浦の自己犠牲、光源氏の慟哭の舞と死、そして源氏の霊が藤壺のもとに現れ月に去っていくラストシーンでは嗚咽を堪えるのに必死になりました…

紫のゆかりの物語「氷艶2019〜月光りのごとく」第一幕 その2

新しい女御藤壺に桐壺帝は亡き桐壺更衣の面影を求め、息子の光源氏は義母藤壺に一目で恋に落ちてしまった。禁断の恋は、激しい恋情と共に、天衣無縫だった少年・源氏を次第に内省に向かわせていきます。

「月光りのごとく」の光源氏は、市井に飛び出していきますが、オリジナルの根幹である宮中の雅びな催事もきちんと描かれます。
朱雀の君の皇位継承を固めたい長道の提案で、朱雀と源氏の歌くらべが帝の御前で執り行われ、藤壺が優劣を判定することになった。
前作で、荒川女神稲生のエッジの軌跡で「破沙羅」の文字を描くというプロジェクションマッピングがありましたが、今回は朱雀の君と光る君のエッジで各々が詠んだ和歌を描くという趣向。これはスケーティング巧者でないとこなせませんね。藤壺が「わたくしにはどちらが、と決めることは出来ません」との言葉の通り、朱雀ランビエール、源氏大輔甲乙つけがたいエッジ捌きでした。え?倒れる! ?と一瞬ひやっとした程斜めってた大輔源氏のディープエッジ!
ランビエールが朱雀帝にキャスティングされた時はそれはもう仰天しましたが、例えばオペラの名盤・舞台の配役を例に取るとアフリカ系アメリカ人レオンタイン・プライスの蝶々さん(真央ちゃん「蝶々夫人」の音源は彼女)、スウェーデン人のブリギッテ・ニルソンが史上最高のトゥーランドット歌い etc. etc. 国籍人種に拘わらないのは前世紀から常識。そもそもフィギュアスケートだって、トスカは白人以外やるな!カルメンはジプシー以外やるな!とか言われたらどうします?
長々書きましたが、ランビエールの朱雀帝、リプニツカヤの紫の上は、キャスティング考えた人がまず偉いですが、実際に見たら大成功の起用でした。
弘徽殿の女御が息子の即位の為に命を賭けて悪事にまで手を染めるのも、朱雀の美青年っぷりを目の当たりにすると俄然説得力があります。長道は単なる道具。おそらく女性としての弘徽殿に惹かれてもいる長道に接吻を与えるのは、長道を操る為だけなんですよね…考えてみると長道も哀れ…とは見ている間は全然感じませんでしたがw
福士さんも素晴らしかったけれど、長道役の波岡さんの悪役っぷりと巧みなスケートも強烈な印象でした。初日に第1部終わった時点で「長道が準主役だ!」と思いましたもの。

長道の計略で、狩に誘いだされる。プロジェクションマッピングでウサギなど動物が映し出され、それを弓矢で狩る様をまたもや大輔源氏と朱雀ランビエールがスケートで競います。源氏が滑りながらまるで相撲の土俵入りみたいに弓をくるくる回したり、ここも二人のスケート技術を活かした躍動的なシーン。
しかし長道の放った刺客が源氏を襲い、ここで最初の立ち回り。頭の中将上が「この場は私におまかせを」、源氏「わかった!」と「破沙羅」の義経と弁慶主従が再現されます。前のページで書いたように、初日は転倒あったものの福士頭の中将の「この前まで初心者だった!?」のが信じられないスケートによるアクションが堪能できました。

刺客に傷を負わされた源氏はその足で藤壺女御の寝所へ忍んでいく…
まもなくBS日テレの放送でどこかはっきりしますが、私のガラスのメモリーに残っていく源氏が藤壺の後をひたすらついていく場面はここでしたっけ、これより前でしたっけ…。「なぜ後をついて来るのです?」という藤壺が十二単で、すーっと移動していく平原さんがこれまた初心者とは思えないスムーズなスケーティングを披露。平原さん稽古中は靴が合わずに大変な苦労をされたというのに、本番ではそんな気配をつゆほども見せない優雅さ!しかもスケート履いたまま歌うって大変なことだと思います。2公演で平原さんのソロは計4回聴きましたが、クリスタルのような美声による安定した歌唱はほんとうに素晴らしかった。

さて。大輔源氏の台詞による口説きが始まります…前のページで書き漏らしていましたが、大ちゃんの最初の台詞は、市場での頭の中将とのやり取りが最初。初日、荒川弘徽殿の台詞があったくらいだから、源氏も台詞あるよな…と心の準備はできていたので、大ちゃんが最初に台詞言った時は「キタキタキタ−」でした。それでも「破沙羅」の時の「静御前!」みたいに「録音かもしれない」という疑いを捨てきれなかったファンの風上にも置けない私でした…でも最初の立ち回りの後の台詞で息が切れていたので、「生台詞だ!」とようやく確信に至りました(汗)
そしてあの「惹かれてしまった…」ですよ。藤壺への抑えきれない思想いの発露、初日もけして棒ではなかったですが、2日後の楽にはより自然になっていて、聴いているこちらも全然照れずに受け止めることが出来ました。まあね大ちゃんの台詞がけっこういけるのは、2007年のオロナミンCの「外回ってきました!」の頃から知ってましたがw
結局藤壺も源氏を受け入れ(最初会った時から、彼女もまた源氏に惹かれていたことは明らか)、御簾の中での典雅なラブシーンに…
暗転した照明が明るくなった時の源氏のしどけない様子は、ああこれが原作で度々描かれた平安朝の「後朝(きぬぎぬ)」の恋人同士か…と。
またここで桐壺帝が姿を現し、若い二人の密会を密かに見守っていました。なんか桐壺帝が姿を現さなかった回もあるようなことをツイッターで見かけたのですが…私も初日は確かに帝の姿を確認しましたが、楽には記憶がありません。このあたり初日と楽以外はどうだったのでしょう?
帝が源氏と藤壺の不義も、やがて生まれる若宮(後の冷泉帝)が自分の子供でないことは実は知っていたのではないか、というのは原作でも匂わされていましたね。後年(「月光りのごとく」ではないことにされる未来)、妻の一人となった女三宮が若い柏木との間に産んだ薫を自分の子として受け入れざるを得なかった源氏が、実は父・桐壺帝もすべてを知っていたのではないかと思い至るという…。

密会の後、藤壺は源氏に「もう二度と会いません」と言い渡す。孤独にうちひしがれた源氏の前に、一人ぼっちで泣いている少女が現れる。「お前も一人なのか?」と源氏は少女の手を取り、この少女が成長して紫の上となります。
桐壺帝が藤壺を桐壺の身代わりにしたように、源氏もまた藤壺に拒絶されたさびしさから少女をその身代わりとします(原作では、紫の上は藤壺の姪にあたるので、似ているのも自然なこと)。でも、「依代(よりしろ)」として出発した紫の上(しかも少女時代から、薄々自分が誰かの身代わりではないかと気付いている)は、自らの魅力と愛情で、やがて彼女自身の力で源氏の生涯の伴侶となります。
「月光りのごとく」ではその辺りの機微を文章ではなく、ビジュアルとスケートで巧みに表現しいていて、脚本と演出、そして演者の力量を実感させられました。
蝶々を追っていた少女の紫の上が幕に引っ込むと、すぐに成長した紫の上としてリプニツカヤが登場するという時間の経過の表現は、源氏の成長の時と同じ手法でした。
ここでぶっちゃけたことを書くと、前回「破沙羅」で美しい木花佐久夜姫を演じた浅田舞が今回は参加しないこがやや懸案事項でした。それをリプニツカヤの起用で見事に「美人枠」を埋めるとは、考えたなぁと思います。ランビエール同様、リプニツカヤも物語世界の中に全く違和感なく溶け込み(宣伝写真では装着していた黒髪のカツラは使用せず、地毛で演じていました)、美しい大人の女性と愛らしい少女が同居した魅力をふりまいていました。
そんな紫の上を朱雀が見染めるが、もちろん紫は拒否…でもステファン朱雀とリプ紫の上のデュエットは息が合って美しいんですよねえ。実は紫の上も心のどこかで朱雀に惹かれていたのだと思えてならないのです。だからそれを見咎めた源氏は拗ねてしまったのでしょう。そんな源氏を紫の上は宥め、仲直りした二人は愛らしいデュエットを滑ります。このくだりは音楽と相まって、なんだか1970年代の洋画の青春映画を見ているような気分になった昭和の少女wでございます。

一方、藤壺は実は源氏との間の子である若宮を出産、帝は退位して長男・朱雀に帝位を譲り、新しい皇太子には若宮を指名した後に病に倒れ崩御します。ここで坊さんが現れ読経始めますが、坊さん  on iceって間違いなく前代未聞でしたね。
新帝を盾にして、弘徽殿と道長は専横を極め始め、長道は「帝が紫の上をご所望じゃ」と紫の上を取り上げようとして、源氏に剣を抜かせる。帝に刃向かった反乱者とされた源氏は船を漕ぎ出し、紫の上を連れて逃亡を図ります。別の船でそれを追う長道。前作「破沙羅」の海上決戦で見せたチームラボのプロジェクションマッピングによる美しい海が再び登場、今回はそこに船を浮かべました。
源氏は「紫の上ー!」という叫びを残し(楽にはエコーがかかっていました)海に転落、紫の上は長道の手に落ちてしまう…。

ここでやっと第1部終了、やっと半分 まで書いた私はこれよりフレンズオンアイス 2019初日に行って参ります!
85E3F86D-D2AE-460E-B224-62E1654CA6F0.jpeg

うつし世は夢 夜の夢こそまこと 「氷艶2019〜月光りのごとく」第一幕 その1

うつし世はゆめ 夜の夢こそまこと(江戸川乱歩)

「氷艶」と関係のあるわけではありませんが、7月26日の初日から28日の楽までの3日間のことを思い出すと、江戸川乱歩のこの言葉が思い出されてなりません。一昨年の「破沙羅」の時もそうでしたが、「氷艶」はいつも観客をひととき虚構の世界に連れ去り、そしてその間私たちは「夢こそまこと」の確かな感情を共有する。だから、その夢が終わった時に「氷艶ロス」に陥ってしまうのではないでしょうか。
今回、私は7/26昼公演=初日と7/28夜公演=千穐楽を見てきました。初日の感想は楽の前にアップしましたが、2回観たのを合わせて筋を追ってみたいと思います。

開幕、スケーター達が両手に持った灯りが闇の中に流線を描き、「破沙羅」と同じように「月明りのごとく」も暗闇の「無」から光が生じ、観る者を一気に現実から虚構の世界に誘います。

アリーナ正面(西側)に御簾で囲まれた小部屋が現れ、桐壺更衣(平原綾香)が帝(西岡徳馬)の子を出産する。原作では後のことになりますが、男の子は臣籍降下となり「光源氏」と呼ばれることに。
荒川静香扮する弘徽殿の女御が帝の長男つまり源氏の異父兄にあたる朱雀の君を連れて微笑んで同席していますが、ふと気がつくといつのまにか荒川弘徽殿の顔が冷たい無表情に…演出の宮本亜門さんがスケーター達にも細かい演技を指導したということが最初のこの場面から窺えました。
源氏を我が子朱雀の皇位継承を脅かす存在と見なす弘徽殿。そこに近づき「良い陰陽師がおります」と囁いたのは家臣の長道(波岡一喜)。この「長道」という名前は、藤原道長の名前をひっくり返したものですね?
十二単を脱ぎ捨て、蛇髪姫風味もなくはない黒い衣装で悪の舞を舞う荒川弘徽殿。今回は台詞もこなした荒川さん、正直言って初日は棒読みの時もありましたが、楽には随分と自然な台詞回しになってましたよ。
「破沙羅」での蛇髪姫が大好評だったので荒川さんもすっかり悪役に方向を定めたようで、「破沙羅」の岩長姫的ポジションを半ばヤケ気味?に爆走していました。まあ岩長ちゃんのような複雑な内面性、濃厚なエロティシズムとまでは達してはませんでしたが、長道との悪のコンビ、ブラックでした!それにしてもイナバウワーがあんなに邪悪な印象になるとは…ツイッターでどなたかが「闇バウワー」と命名されたのがRTで回ってきましたが、もうぴったりで。

長道が呼び出した陰陽師(織田信成)がラテン?っぽい音楽で哄笑を撒き散らしながら、桐壺更衣に呪いをかけ始める。初日、私はアリーナ東の席で織田くんの変顔を正面から見てしまい、思わず吹き出してしまったのですが、亜門さんのリクエストは「バットマン」のジョーカーのように、だったそうで、さもありなんw 織田くんの騒々しい摩訶不思議なダンス、おどろおどろしいコメディリリーフっぷりでした。

こうしてあえなく桐壺更衣は取り殺され、大人たちのドロドロを知らない幼い源氏と兄・朱雀は仲良く遊んで育つ。兄は日の皇子、弟は月の君として。
キッズ・スケーターが幕に滑り込み、成長した源氏が入れ替わって登場という形で時間の経過を一瞬で表すのは、私の大好きなイタリア映画のセルジオ・レオーネ監督やベルナルド・ベルトルッチ監督がよく用いた手法ですね。これは後の若紫が紫の上に成長するときにも用いられました。
さて、いよいよ登場した高橋大輔扮する光源氏。宣材写真では烏帽子を被った青年貴族姿でしたが、いざ本舞台では大半の場面で、髪を後ろに垂らした元服前の姿。これはスケートをより滑りやすくという意図もあったのかもしれませんが、福士さん波岡さんら男優さん達と並ぶと、今更ながら大ちゃんの小柄さが際立ち、もしかしたら初年っぽい容姿を生かした衣装設定だったのかも…私の乏しい知識では「牛若丸みたい」という印象でしたが、とにかく大ちゃんのビジュアルを活かしたお衣装ありがとうございます!
衣装担当の堂本さんは、「破沙羅」や「ワンピース」「NARUTO」等の新作歌舞伎の衣装をよく担当されている方ですね。昨年夏の笑也さんのトークイベント(司会は戸部さん)歌舞伎夜話にもいらっしゃっていました。

ここでリンクに演劇的な群衆シーンが設置されます。女物の打掛を被った源氏はお忍びで市場に繰り出す。巧みに人々の間を縫っていく大ちゃんのスケート技術と疾走感を堪能する爽快なシーン。光源氏をこんなやんちゃなトリックスターとして描くとは、想定外で面白いですね。
爆走少年が光源氏とバレるや、娘たちに追っかけ回され、光る君のモテっぷりも印象付けられます。そしてそんな光る君をいさめる頭中将(福士誠治)。原作では源氏の友であり、ライバルでもある頭中将ですが、「月明りのごとく」では、「破沙羅」の義経に対する弁慶のポジションになっていました。
観る前に私が一番懸念していたのは、「破沙羅」の笑也さんのようにアイスホッケーなど氷競技の経験があり縦横なスケーティングが出来そうな俳優がいないのでは?ということでしたが、福士さんと波岡さんのスケート技術にはただただ驚かされました。波岡さんは幸四郎さんも出演されていたアイスホッケーのドラマ「プライド」でスケートの経験はあるとのことでしたが、福士さんは全くのスケート未経験!?よくぞ短い期間でここまで滑れるように…私は福士さんがバッククロスで巧みに滑っているのを確認しましたが、イーグルやトウループまでマスターしたとは!その後の、長道が送り込んだ刺客と戦うシーンでは(「ここは私にお任せを!」って「破沙羅」の弁慶と同じセリフだ)初日の立ち回りの最後でコケてましたが、これは立ち回りの振り付けかな?とも思えなくもなかったです。楽にはコケてなかったので、振り付けではないと分かりましたが。

場面が前後してしまいましたが、源氏がいつまでもやんちゃな少年ではいられなくなる大きなきっかけとなる出会いがその前にありました。桐壺帝のもとに若い藤壺が入内してきたのです。亡き母・桐壺とよく似ているという藤壺に見入る源氏。そして藤壺も…


熱量とブログのページが比例する私なので、当然長編?化してきました。以下、次のページへ!

2019-08-08 12.07.03.jpg

「氷艶~月光りのごとく」を観て

7月26日「氷艶2019〜月光りのごとく」初日の昼公演を観てきました。まだ楽公演も前売り券持っていますが、とりあえず初見のインパクトが残っているうちに感想を書き留めておこうと思います。

なおネタバレでいきますこと、ご了承下さい。

まず作品全体について。
前回「氷艶2017〜破沙羅」と同じく戸部和久さんが「月光りのごとく」も台本を手掛けていますが、今回は歌舞伎=松竹を離れたせいか「戸部寸」のペンネームを使われています。
個人的には「破沙羅」の台本の方が完成度は高かったと思います。演出の松本幸四郎(当時・市川染五郎)さんの方向性もあったことでしょうが、「芝居の国から異界の銀盤へ」という一貫した世界観が強固だった「破沙羅」の方が物語への求心力があったと感じられるのです。
もしかしたら歌舞伎の枠のなかった今回は、戸部さんにとっても模索だったのかもしれません。今回はミュージカルや舞台、映像作品等様々な分野からの俳優、歌手、ダンサー達の参加だったので、これを有機的に結びつけるストーリー展開を考えつくは大変なことだったろうとは容易に想像がつきます。
結論から言えば「破沙羅」のような濃厚な世界感はないものの、「月明りのごとく」は新しい日本的なエンターテイメントへの挑戦として、私は存分に楽しむことが出来ました。
それには出演者達の多様な個性を最大限に引き出した宮本亜門さんの演出の力が大きかったことは言うまでもありません。そして、それに応えて最良のパフォーマンスを披露したキャスト達の才能と献身ががあってこその実現です。

さて「月明りのごとく」はご存知のとおり「源氏物語」に形を借りていますが、蓋を開けてみると想像していた以上に自由過ぎるアレンジで、まあ紫式部の世界を期待していた向きには不評かもしれませんね…。
光源氏の恋物語は原作に沿った藤壺中宮との禁断の恋と、オリジナルの源氏+紫の上+朱雀帝の三角関係に絞り(松浦が明石の上をアレンジしたキャラかな?と想像していましたが全然関係なかったし、朧月夜尚侍は源氏との絡みなし)、 宮中の雅の世界ではなく市井に飛び出す光源氏となっていました。
源氏と弘徽殿の女御方との政争は、善vs悪の闘争に置き換えられ、友でありライバルだった頭の中将は源氏に献身的に仕える「破沙羅」の弁慶のポジで、オリジナルのキャラ長が弾正殿的な悪の総元締め。

等々述べてるうちに楽公演が始まっちまいそうなのでw、さらなる物語の分析?は楽に再見してからにします。

取り急ぎ我らが高橋大輔の光源氏について。
女物の着物を被って市場を爆走するやんちゃな皇子(臣籍降下しているから正しくは皇子ではなくなってますが)としての登場にまず吃驚。考えてみれば原作の源氏も異性に興味を抱き始めた「雨夜の品定め」の頃はやんちゃなところあったっけかな…とにかく光る君を」トリックスター」として話を始めたのは想定外でした。お衣装も髪型もこれ元服前のものなんですよね?大ちゃんの小柄な体格と小回りの効く巧みなスケーティングを活かしての「童形」の光る君の設定でしょうか。

そんなやんちゃな光る君も、藤壺中宮との禁断の恋、紫の上との出会い、弘徽殿の女御方との対立、海に流された末に女海賊・松浦や頭の中将と共に悪に立ち向かうという過程を経て次第に内省的になっていきます。
そんな風に運命に翻弄されていく中で、光る君の台詞、光る君の歌、と大ちゃんの初挑戦が続いていくのです。
最初の台詞のあとしばらくは「これ録音かな?」とも思ったのですが、スケート滑った後の台詞で息が少し切れていたので「生台詞!」と確信しました。
台詞だけでも衝撃だったのに、歌それも生歌ですよ!しかも悪くない!高音伸ばしてるし!私は「破沙羅」の「岩長姫寝室の場」の時と同じくらい口あんぐり茫然自失状態でしたよもう。
松浦や光る君が歌いながら船で都に向かうのがアリーナの私達の方に向かってきた時、悶絶してました私。ここほんとレミゼでしたよねw
ちなみに私は東アリーナ席だったのですが、凛々しい光る君(特に宙乗り時)や松浦、陰陽師の変顔が真正面で見られて最高でした!楽は南スタンドか…異なるアングルで見るのも楽しみにしておこう。

荒川弘徽殿のやけくそ熱演(←褒めてる)、ステファン帝とリプ紫の上の連れ舞い、俳優の皆さんのスケート含めての大奮闘などなど書きたいこと満載ですが、それは楽を見てからにします。

最後にどうしてもこれだけは。
最初に書いたように、物語の求心力は「破沙羅」の方があったと思っています。「月明りのごとく」は善と悪の対立と混在が「破沙羅」ほど濃くなくて(弾正殿の言う「花の歌舞伎は四百年」は伊達じゃない)、その辺りに物足りなさがあったのは否めませんでした…しかし「月明りのごとく」における光源氏とは何者なのか、と明らかになった終幕で、それまでの微かな不満を吹き飛ばされる想いでした。
松浦と紫の上の自己犠牲、母を我が手にかけざるを得なかった兄・朱雀帝の悲劇を前にして光源氏は叫ぶ。「私が愛した者は皆不幸になるのだ!」
ここでの渾身の歌とスケート(散々体力消耗してからの滑り、大変だったと思う)で表現されたものは…女性たちを愛し愛され頭の中将や松浦という仲間を得ても、それでも光源氏は孤独だった。ひとり夜の闇に輝く月の光だった。「月明りのごとく」が描こうとした物語の芯に触れ、光源氏の歌とスケートによる絶唱に、私は涙涙でした。
そんな源氏の背後に長道が忍び寄り…
ラストシーン。新たな帝になる若宮を都に送り出した藤壺の前に源氏の霊が現れる。
今回、宙乗りしたのは、陰陽師の織田君と、この終幕での大輔源氏でした。
東アリーナの私の席からは空中に浮かぶ大ちゃんの表情がはっきり見えました。その虚無の表情、宙に舞うフォルムの美しさ(体幹良いから空中でこの姿勢取れるのだろうなあ)…「源氏物語」の「雲隠れ」と言う章は、章の名前のみで本文がない。すなわち光源氏の死を伝える章でしたが、空中の大輔源氏の虚無の表情を見て、この宙乗りで「雲隠れ」の空白の章を表しているのだと感じました。

カーテンコールでの場内スタオベ、「ガンに負けずに頑張りました!」と元気いっぱい登場した亜門さん…
ほんと他のスケーターや役者さんたちのことまで書くに至らなくて、自分が歯がゆいのですが…まもなく楽公演のために出発なので、ひとまず筆を置きます。
初日から4公演を経て、芝居がどう深化しているか、楽を見た後にまた感想を述べてみたいと思っています。

それではいざ!光るの君のもとに!

平成最後の日に

もしまだ拙ブログをたまに思い出して覘いてくださっている方がいらっしゃいましたら、大変ご無沙汰しておりました。
昨年の11月から半年近く放置していたブログをアップする気になったのは、月並みながら今日が平成最後の日ということで…

実は年が明けた頃から何度かブログ再開をきして、スマホにキーボード繋いで書き始めてはいたのですが、ブログを放置していたいい話をだらだら書いているうちに嫌気が差してしまいしてw だからここではそういった言い訳は省略することにしました…ある時友人に「母の介護が大変になって自分の時間がなかなか取れなくて…」と愚痴ったところ、」大ちゃんには時間費やせているじゃない?」と突っ込まれ、まあそういうことですw

最近はツイッターで事足りているようになってしまったし、今後ブログを本格的に再開出来るか我ながらあやふやですが、新しい令和の時代に心機一転またキーボードに向かって長文を書くことができたらいいな…と思っています。

そうこうするうちにあと1時間半で平成が終わります。陛下のお言葉のとおり、平成の日本が戦争することなくー侵略することもされることもなくー幕を閉じることが何よりの幸せでした。きたる令和も同じように、そして出来る限り自然災害が少なくありますように。
最後に今上両陛下に心よりの感謝を申し上げます。災害が起こると自分の祈りが足りないのではないかと悩まれたというお優しい天皇陛下の御代に日本人として生きることができたことにただただ感謝しております。願わくば令和の時代もそうであり続けますことを。

西日本フィギュアスケート選手権2018

愛知県、日本ガイシアリーナで開催された2018年 西日本フィギュアスケート選手権を2日間に渡り観戦して、既に1ヶ月半以上が経過しました。その後、N杯のレジェンドオンアイス、GPS→GPFも終了、先週末には大ちゃんの出ないXOIに行ってきました。平成最後の全日本選手権も明日から開幕、今さらも振り返りもないのですが、全日本の前祝いのつもりで、駆け込みで西日本選手権についてまとめておこうと思います。

最初に宣言しておきますが、大ちゃんの試合の生観戦で(比較的)余裕かまして観ていられたのは、2012年の国別対抗のFSブルースに続き、今回の西日本選手権が2度目です(ドヤ)…名古屋に出発する前日は胃もたれがひどくてあまり食事が取れず、「名古屋に行くのに困ったな」と思っていたのですが、今思うと「大ちゃんの試合前の極度の緊張」で食欲減退していたようです…私が滑るわけではないのに。私にとって5年ぶりの試合観戦が5年ぶりということだけでなく、10月の近畿ブロックでの大ちゃんのオーラなしスタミナなしのFSのTES「38点」の所為でしょう…あのブルースの初お披露目のJOで男子ぶっちぎりの「TES58点」を目の当たりにして「今後これより低い点数出す大ちゃんを観ることはあるまい」と思っていたのに、それを下回る点が出るとは…。もし、西日本通過出来なかったらどうしよう…と食欲不振(本人比)の状態で11/3東京駅から新幹線に乗り込みました。
ここで偶然にも隣の席が同じく大ちゃんの応援で西日本選手権に向かう方だったのです。おかげさまで名古屋に着くまで熱く語り合って時間を過ごし、この時点で私の気持ちがぐっと軽くなりました。
そして「これは大丈夫!」とほとんど確信に近い感覚を得ることが出来たのは、シニア男子第一滑走で登場した大ちゃんが滑り出してすぐでした…大ちゃんって昔から表情に精神状態がストレートに出るし、ショーの時でもオープニングの一蹴りでその日の調子がだいたい分かる人ですよね(少なくとも、私はそう見てます)。
そして11/3午後、紫の新衣装で登場した大ちゃんの表情を見て気力の充実を、「 シェルタリング・スカイ」滑り出しでスケートの好調さがはっきり分かりました。演技そのものはコンボ乱れたし、スピードを抑えて慎重すぎなのではないかというようなことを隣で一緒に観戦した方と話したものですが、とにかく「FSも行けそうだな」と感じて、第二滑走以降の選手たちの演技もじっくりと観戦できて、すっかり食欲が戻りました(笑)

翌日は、朝9時からの公式練習から会場に赴きましたが、恥ずかしながら私は試合の公式練習を見学するのは初めてでした。
…公式練習っていいもんですねえ。大ちゃんが滑っているのを20分近く見られるんだから!観戦歴2006年からなのに、私はそんなことも知らなかったんですよ今まで。
大ちゃんはコンビネーション含めた3Aはほとんどクリーンに降りて、3Lz、3Fすべて高さがあるジャンプ、サルコウに至っては「簡単でしょうがねーな」という感じでした。何より自信のある表情を見て、「うむ。これはいける」と昨日のSPで得た確信をさらに強くすることができました。
練習の中では、特にPale green ghost at the end of Mayで右手上げ→ soldiers of this black highway`で両手上げ→3Aを曲かけ以外でも、繰り返し練習していたのが印象に残りました。

さて、他の選手のこと、女子のことなど大幅に省いてしまいますが、一気にその晩の男子FSに飛びます。もうね「持っている」というしかないのでしょうが、SP第1滑走引き当てたと思ったら、FSは最終滑走 だなんて話出来すぎですよ〜 その最終滑走のPale green ghost. 高橋大輔にオーラが戻ってきた!スピードも出ていたし、ジャンプも着氷が少し乱れてコンボつけられなかったのがあったくらいで、あの体力も自信もなさげだった近畿ブロックから短期でよくぞあそこまで上げてきたものです。
今まで大ちゃんのFS試合プロのマスターピースは、「オペラ座の怪人」と「ブルース・フォー・クルック」だと私は思っていたのですが、ひょっとしたらPGGが最高傑作になるのではないかという予感すらしています。ニコライ・モロゾフ、パスクァーレ・カメレンゴに続いて、ブノア・リショーという素晴らしい振付師に巡り会えて、かつて大ちゃんが言った「必要な時に必要な人が現れる」という言葉を今また噛み締めています。

大ちゃん不在で砂を噛みしめる思いで観戦した2014年のさいたまワールド(アボット一世一代の「エクソジェネシス」を見られたけれど)以来、私は試合の会場に足を運ばなくなっていました。時々、6分間練習のあの引き締まった空間を懐かしく思い出していましたが、まさかまた「大ちゃんがんば!」の声をかけられるようになるなんて…
今回、西日本選手権を観戦して、試合会場というものがどんなにか素晴らしい空間なのか、まるで自らに課していた封印を解いたかのように思い出しました。
大ちゃんだけでなく、例えジャンプのレベルは低くても、全日本出場のために全てを賭けて試合に臨む全ての選手に感動しました。全日本を決めたキスクラで選手達が流した涙の価値は、オリンピックや世界選手権の選手達のそれと全く等価値なのです。
今回、素晴らしい演技が続出しましたが、もし満員の客席の熱量が選手達に良い方向に作用していたなら、いち観客としてうれしいことです。
友野君の「リバーダンス」も熱かったし、耕新君のSPや笹原景一朗君の”Salvation”にはスタオベしたほど。女子の大庭さん、細田さんも印象に残りました。

いよいよ明日から全日本。出場を勝ち取った全ての選手が怪我なく悔いなく滑り切ることが出来ますように。そして大ちゃんが高橋大輔選手が競技者として、表現者として納得いく結果を出すことが出来ますように。
私はテレビ観戦になりますが、西日本の現地の時と変わらぬ応援をするつもりです!

P.S. SPについてはあまり書きませんでしたが、N杯レジェンドオンアイスで滑っているのをテレビで見て、こちらの完成形への道も見えてきた感があったので、楽しみです。

ブルーインパルス離陸!近畿ブロックから西日本選手権へ

近畿ブロックが終わって、フジテレビoneで観戦した感想をブログに書き始めてはいました。その中断していたのを書き終えようと読み返してみたら…ボツにすることにして、今改めて書き直しています。

最初に書き始めたものは、私が今まで目撃した大ちゃんの大自爆演技(またの名 : 大遭難)を振り返りながらw、近畿ブロックのFSの出来をぐじぐじと嘆き続けたもので、「こんなの大ちゃんのことじゃなくて、自分のすっきりしない気持ちを延々と述べているだけで、いくら個人ブログでも人様にお見せするものじゃねーな」と判断しました。
それを書いていた時の私は、推しの試合の結果が思うようなものでなかったことへの不満や不安でいっぱいいいっぱいだったのでしょう。目前の結果に一喜一憂してしまうのは、ファン心理として仕方ないとしても、それをネット上でだらだら披露しても、ただの自己満足でしょうから…

そんなもやもやした気持ちを晴らしてくれたのは、近畿FS翌日の西日本選手権の先着発売で、セブンイレブン店頭でSPが取れたことと、そして大阪中央公会堂でのN杯8K上映に行った皆様のレポを読んだことが大きかったと思います。もう前を向いている大ちゃん、そして「長く愛してくれてありがとう」というファンに向けての言葉。
引退前 ー ソチ・シーズンの頃「ファンの応援も信じられない」などという発言があったのに、今では自分のファンの多くが「勝ち馬乗り」じゃなくて、心底大ちゃんのパフォーマンスが好きで、憑いて、じゃなくて付いていってるのだとわかってくれたんだなあ…と、この12年のジェットコースターなファン生活を振り返り、感慨もひとしお…白状すると、私は涙が止まらなかった。「痛いファン」で大ちゃんには申し訳ないようですが、ほんとうに泣けちゃったので…
あとどれかのテレビで、後輩たちに向けての「こんな生き方があってもよいかな」という発言、これにも胸熱だったな…
引退後にスケート靴置いてアメリカに行ってしまった時といい、ほんとに展開読めなくて、これが高橋大輔の生き方、切り拓いていく「道」なのだ、と。とにかく、今回の「パフォーマーとして生きていくため」「もう一回自分のスケートを取り戻すための」現役復帰という決意、選択ほんとうにうれしいです…茨の道だけど、大ちゃんらしいや。

肝心の演技についても、思ったことを書いておきます(ほんとうはこっちがメインでないといけないんだけどね)
SPもFSも緊張でガッチガチに緊張しているのがはっきり分かりましたね。
FSは生放送だったので、大ちゃんの会場入りから映してくれましたが、今にも泣き出すんじゃないかと思えたほどの緊張しきった表情で、ああこれは…と心配でした。だって大ちゃん、メンタルのコンディションがはっきり顔に出るんだもの。昔から。
でも6分間練習ではジャンプの調子良さそうだったし、Pale green ghostsの出だしの演技見て、よし!今日はいける!と思ったんですよ私は。
百戦錬磨の大ちゃんといえど、4年ぶりの試合、緊張してましたねえ。ジャンプミスは多々あれど、皆さんおっしゃるとおりスケートの伸びはFSの方がよかったですね。それにしてもPale green ghosts、凄いプログラムになりそうです。曲も大好きになったし、コレオも今まで見たことないような斬新もので、あと必要なのは「義経殿」が大ちゃんに降りてくることです。いくら今朝日テレプラスの「氷艶」高画質版録画したのを見たとはいえ、唐突なたとえなのでしょうが、要するに近畿の大ちゃんは緊張し過ぎていたんです。義経殿やLOTFのお立ち台輔のカリスマ性が降りてきた時に、どんな凄いPale green ghostsになることか…!今から楽しみなのです。

もちろんそれには、4年間のブランクで失った試合勘とFSを滑り切るスタミナを取り戻すことが前提にあります。西日本選手権まであとわずかの日数でどこまで取り戻せるか分かりませんが、私は大ちゃんを信じて応援に馳せ参じます!今やジェットコースターからブルーインパルスに乗り換えて、そして既に離陸したのだと腹を括りました!

でもFSの11月4日のチケットがまだ取れていないんです。もし1枚余剰があるよ、という方いらっしゃいましたら、お譲り下さい。お願いいたします。(ツイッターのDM解放しています。)

フレンズオンアイス2018 第一部・その1

今さら感ありすぎですが、先月末のイベントについて、少しでも記述残しておきたいと思います。

フレンズオンアイス2018
私は初日と二日目夜公演に参加しました。
2007年の第2回から、N.Y.留学で大ちゃん不在の年も含めて、私にとっては12年連続のFOIでしたが、大ちゃんが直前に怪我してFOI欠場というのは初めてのこと…もちろん大ちゃんの演技見られないことにがっかりはしましたが、以前の ー 前回の現役時代なら責任感じて無理して出場してしまっていたのかも…と考えると、10月からの復帰試合のため、「自分のため」第一の選択をしてくれてよかった、ということですね。あとは怪我のことが気
になるのですが(今まで大ちゃんはモロゾフ騒動の時も膝の手術の時も「高橋は大丈夫です!」と関大ブログで書いていたのに、あんまり大丈夫じゃなかったことあったので)、肉離れの大事を取ってというのを信じてますから!

後から聞けば、大ちゃんはSP、FSともに披露する予定だったそうで、実現していればどんなにえきさいてぃんぐだったことか…という気持ちが今さらながら湧き上がってくるのですが、と同時に大ちゃん中心で進めていたショーの構成の急な変更、スタッフ、キャストの皆さんどんなにか大変だったことと想像します。
以下、思いつくままに印象に残った演技のことなどを書きつらねてみますので、順不同などあってもご容赦ください。

まずネガティブなことからで恐縮なんですが、オープニングの群舞が今年はいまいちでした。初日は息があってないのも、まあ仕方ないかなとも思いましたが、二日目夜公演でも今ひとつ精彩にかけているように見受けました。あまり大ちゃん不在のことと関連づけるのよくないとは思いますが、大ちゃんがセンターだった2014年のオープニング、フィナーレの群舞が私の知っている限りのFOIでは最高にノリがよかったことを思い出すと、いつもいる踊れる人がいないことがもしかして響いているのかな?と。

オープニング後にすぐ荒川さんの演技だったのには意表を突かれましたが、出産後まもなくでまだお客さんに見せられるような演技が出来ないということでのトップバッターだったんですね。確かに初日、二日目とも2Aで軽く手をついたり、抜けたりとジャンプがまだ万全でないのが見て取れました。それでもゆったりとした美しいスケーティングを戻していたのは流石。昨年のSend in the crownで感じられた「氷艶」で経験した演技の効果が今年は見受けられませんでしたが、そこまで戻すのもまたこれからのことでしょう。

FOI二度目の出演の無良君は「大ちゃんと昌磨へのエール」というアナウンスで現役時代の「オペラ座の怪人」を滑りましたが、これが私の見た両日とも素晴らしくて…ジャンプの切れ、指先までこ心のこもったこまやかさ、そしてこれぞ男のスケート!という感じの力強い叙情性。初日に抜けたジャンプもありましたが、それすら瑕瑾にならないほどの、素晴らしいパフォーマンスでした。現役時代になぜこれが出来なかったと悔いるよりも、現役を退いてもろもろのしがらみがなくなったからこそ、真の無良君の姿を見ることができるようになったと考えてもよいのかもしれません。よかったなあ解き放たれたんだね無良君。

佳菜子ちゃんは一部二部2プロ滑りましたが、タレント業が忙しい中、スケーターとしても頑張っていますね。若くて元気いっぱいの「お・か・な」だけでないプロにも挑戦しているのでしょうが、セクシーな「バーレスク」みたいなセクシー路線を進めるのも面白いかも(この手のは、現役時代にもEXで「ナイン」の娼婦の歌で滑って、十代の選手にどうかと思ったけどw)。どうしてもジャンプが抜けたりすると見所のない演技になってしまう面はまだありますが、色々なプロをこなせるプロスケーターになってくれたら、と思います。

本田君は初日のジャンプが全然入らず「どうしちゃったの!?」と思っていたら、演技後に靴の紐を結び直していたので、ああ靴のせいだったかと分かりました。二日目はジャンプの高さが戻っていたし、オープニングのバレエ・ジャンプも相変わらず高い!ただ昨年あたりから年齢を感じてしまうパフォーマンスになってきたし、振付もずっと賢二君ですよね?これが武史ワールドということでいいのかなと思う反面、マンネリがちょっと限界にきたような…日本男子のパイオニアの名スケーターだと思うからこその苦言です。

それを言ってしまうと、イリーナ・スルツカヤ。ずばり言いますがもうお客さんに見せるレベルじゃなくなってきています。もちろプロになってからもイーラはチャーミングなままで、ずっと大好きなスケーターだし、FOIが始まった時の「スケーターによる手作りのショー」というコンセプトを思い出せば「フレンズ」としての出演もありなんだろうけど…ただ昨年もイーラはそんな状態だったのが、楽に目の覚めるような気合の入った演技をしてくれたので、今年も放送に期待したいと願っています。

今年は大ちゃんの滑走ないし、短めにと思っていたのに、またダラダラ長くなってしまいました。続きはページを改めて。

歌舞伎座幕見に並んでる間に更新 笑也さん夜話やら大ちゃんのことやら

一昨日(8/18)、歌舞伎座ギャラリーの市川笑也さん「歌舞伎の世界夜話」すなわちトークイベントに行ってきたのですが、そこで笑也さんと司会の戸部さん(「氷艶」や納涼弥次喜多シリーズの台本作者)に思わせぶりに煽られて、納涼歌舞伎「東海道膝栗毛」の幕見に来ちゃいましたー
何しろ人気演目で、今年は私は一般前売りでチケが取れず、猛暑の中並べないわーと諦めていたのですが、しょーがねーな笑也さんにあそこまで言われちゃあ…ということで今並んでますw 立ち見になるそうですが、FOIやXOIで鍛えた?立ち見力で頑張ります!

ちなみに笑也さんは今年は新橋演舞場で新作歌舞伎「NARUTO」にご出演なので、弥次喜多はお休み。夜話によると、笑也さんは15日のNARUTOの休演日にご覧になったとか。

せっかく「当日券並び」という他にやることない時間が出来たので、時間まで適当に書き散らします。
NARUTOは9日に見ましたが、うーん…ツイッターで検索すると、原作の漫画ファンには概ね好評のようなのですが…原作読んでない私は大きなこと言えませんが、やっぱり今回の舞台は台本弱いんじゃないかなあ。新作ものは、ハズレがあるのも仕方ないところ。その点、スーパー歌舞伎「ワンピース」や「氷艶」の台本はよく出来てました。「氷艶」の戸部さんが書いた昨年の弥次喜多も、推理ものとしては瑕瑾あったけど、全体の出来はよかったですね。若いながら筆力のある台本作者だと思います。
でも笑也さんと中村梅丸君のベテランと若手の女形二人が極めて美しく、サスケ役の中村隼人君の眼福もののイケメンぶりを堪能出来ます。あと「氷艶」で悪の四天王だった澤村国矢さんのクールな小悪党がとてもよくて。蘇我入鹿は白塗りしてたから分からなかったけど、イケメンでお芝居上手いんです!
ということで、私には台本と小煩いBGMという不満もありましたが、煌びやかな力作だし見る価値はありますよ。

と、笑也さんに代わって???NARUTOの宣伝いたしました!
素の笑也さんはね、アラカンとは思えないくらい若々しいイケメンで、ずーっとオヤジギャグ連発してた面白い方でしたが、今思い出すとなんとも色っぽい方だったの。素では女性的なところは感じられませんが、歌舞伎役者さん、それも女形さんって色気あるんだなあ、と実感しました。
盛りだくさんのお話については、ツイッターでいくつか書き連ねましたが、笑也さんおそらくポロリと…「氷艶2019」?のお話…
まあ昨年の初演の時点では、大ちゃんは復帰考えてなかったろうし、笑也さんもどなたかに「2年後よろしくお願いします」と言われて、「僕は60になってしまいます」と消極的?なようなので、実現するかは、さあ話半分くらいに思っておけばよいのかな?
でも再演の話がある(あった)、そのことを知ることが出来ただけでも、私はうれしいんです!

さて、その大ちゃんの現役復帰ですが。
先週の金曜日、私は当番だったので、一時間遅い昼休みに出て、Dear Friendsがハズレなのを確認して、まずガッカリしていたところ、ツイッターのTLで「滑走中止」の四文字を見て、激しい動悸が…。直ぐに蘇ったのは、2008年と2013年暮のこと。私はいつもこういう時に「これ、なかったことにできないかな?」と思うんです。
食欲は一気に減退しましたが、昼食中にスマホで情報収集、内転筋の肉離れで、大ちゃんの発表通り、軽傷らしいと、いくらか落ち着きました…過去、モロゾフ騒動の時や膝のリハビリの時、関大ブログで本人が「高橋は大丈夫です!」と宣言しても、あんまり大丈夫じゃなかったことあるので(ファンを心配させまいと思うんだろうね…)、ほんとうに軽傷なんだろうな!?という心配はあります。
でも、皆さん仰っているように、前の現役の時の大ちゃんなら、きっと「軽傷」ならショーお休みしなかったんじゃないかと私も思います…ソチ前の国別対抗戦やJOに足引きずって出場したこと、まざまざと思い出しますもの。「人の為じゃなく、自分の為」の二度目の競技生活だからなね、自分第一で思い通りに、思う存分やってくれ!
だから先程のことは、私の取り越し苦労ということにします。そりゃ来週新横浜で大ちゃんのパフォーマンス、それも新プロ見られないのは残念だけど、いくらでも我慢するし、挨拶を楽しみに待ってますよ!
FOIに先立つPIW広島公演での、馬車に乗っての大ちゃんご挨拶のお写真、レポ見てこちらまで元気もらった感じです。どうせ新横浜に持って帰ってくるのだから、あの馬車、FOIにも貸してもらえないですかね?

実は、今は東海道中膝栗毛」見終わって帰りの電車に乗る中です。大ちゃんの怪我のこと書き始めてから、観劇で中断してましたw
…歌舞伎座では前代未聞のラストシーンでしょあれ?戸部さんやっぱり面白いの書くね!笑也さんの言ってた、門之助さんの「役の掘り下げ」とくと見せて頂きましたわ。ほほ。その感想もいつか書きたいですけど、今日はこの辺りで…
ブログに貼り付けたら、いったいどのくらい長くなるんだ?

デニス・テン選手追悼

ブログの再開を宣言してふたつめのエントリーがこんな悲しいものになってしまうのは、不本意でなりません。
2018年7月19日、デニス・テン選手が強盗に殺害されて早くも2週間が過ぎました。7月に入ってから大ちゃんの現役復帰で沸き立っていた気持ちが一気にどん底に沈み込む、 あってはならない悲劇でした。
私事を書いても詮無いことではありますが、私が身内や親しい人でない有名人の訃報に声を上げて泣いたのは、そうジョン・レノンの殺害以来でした。

「なぜテン君がこんな目に会わなければならないの?」「(言ってはいけない言葉ですが…)この世に神も仏もないものか」という言葉が数日間頭の中で渦巻くばかりでした。こうやって書いていると、未だにやり切れない気持ちが湧き上がってきます。出来ることなら、2018年7月19日という日を消し去ってしまいたい。

7月22日の日曜日、私も神谷町のカザフスタン大使館に献花に行って参りました。午前中にもかかわらず、大使館の外に献花の列が伸び、テン君の写真が掲げられた献花台には既に花束が積み上げられていました。文字通り粛々とした追悼の心が部屋に満ち溢れ、また訪れた全ての人がデニスとデニスのスケート…そしてフィギュアスケートをどんなにか愛しているかが切々と伝わる空間でした。
あの場を設けて下さったカザフスタン大使館に、この場を借りてお礼申し上げます。
あの献花、追悼で救われたのは私たち。どうかテン君のご両親に届けられる記帳ノートが少しでもご遺族の慰めになりますように。

テン君は最後になってしまった平昌シーズンには怪我やジャッジの不当な下げ採点(私にはそう見えました)に苦しめられ、成績はふるいませんでしたが、今見返しても彼のスケートは間違いなく「品格」がありました。それも、シニアに上がってきた時に既に品格が備わっていた稀有なスケーターでした。
作曲や歌、演奏も出来て、アイスショーのプロデュースの才能もあり、カザフスタンのアスリート全体の代表としての矜持で活躍していたのは間違いありません。たとえフィギュアスケートの競技から退いたとしても、テン君の未来にはどれだけの可能性が開けていたことか。
非道な犯人への怒り、残酷な運命への憤り。今は心静かにテン君の 冥福を祈るべきと分かっていても、悔しさとやり切れない思いについ支配されてしまいます。

繰り返しになりますが、慰めはテン君の死を悼む声が世界中のスケート関係者やファンから数多く上がっていて、彼と彼のスケートがどんなに愛されていたかが明らかになったということでしょう。

最後に。故人の思い出に影を落とす2016年ボストン世界選手権について触れたくはないのですが、日本のマスコミや一部の人々から未だに濡れ衣(私はそう信じている)を着せてくるので、私も言及せずにはいられません。
私が言いたいことは2016年の時点から変わっていません。

当時の拙ブログのエントリー →https://natsu.at.webry.info/201604/article_1.html
テン君が「故意に妨害した」というなら、その証拠の映像を出して下さい。今の状態では、「故意の妨害」は羽生選手の主観によるものとしか解釈できません。それならば、私も主観で考えるしかないのですよ。テン君が故意に妨害するような人とは思えない、と。

悲劇の直後に、テン君と親しかったヤグディンがボストン以降テン君のSNSに嫌がらせ、攻撃をしていた連中への怒りを爆発させていました。私もテン君のツイッターやインスタをフォローしていたので、その卑劣極まりない投稿の一端を目にしていましたが、テン君の名誉を汚し繊細な心を傷つけていた、あの人間の皮を被ったクズどもを私は一生許しません。

私がフィギュアスケートを真剣に見るきっかけになったのは、ソルトレークシティ・オリンピックのヤグディンの「仮面の男」からでしたが、あの系統が好きだから大ちゃんやテン君の演技も好きになったのかな、と思っています。
テン君の没後に直ぐに心のこもった追悼を出したヤグや大ちゃんのファンでほんとうによかったとおもいます。この大きな悲劇の前では、ファンの身勝手な心の慰めにしかならないとしても。

あらためてデニス・テン選手のご冥福をお祈りいたします。取り返しのつかない悲劇を嘆くことしかできないけれども、テン君をテン君の演技を一生忘れません。

道を作る人

我らが高橋大輔が4年ぶりの現役復帰を発表してから1週間経過しました。

…大ちゃんの応援をするようになってまもなく12年、スケートも人柄もわかっているつもりでしたが、まさかここまで斜め上いく男だったとは…寝耳に水、驚天動地、茫然自失、開いた口が塞がらない…初めてこのニュースを知ったのは先週の日曜日のお昼頃でしたが、私は動悸がしてきて喉がカラカラになり、息苦しくなったほどでした…
思えば3月末でテレビの仕事をすべて閉めただけでなく、アイスショー出演も極力抑えて、フランスのブノア・リショーさんの元に振付に赴き、何か企んでいるのだろうwとは多くのファンが推測していたでしょう。たぶんジャパンオープンにプロ枠で出場してコンペ復活かな?というのも、これまた多くのファンが予想していたところだで、これだけでも楽しみだったのに、まさかまさか現役復帰だなんて!!予想していた方がいらっしゃったら、手を挙げてくださいっていうくらいに、私には衝撃でしたよ!
興奮状態のまま夜の会見の時間を迎え、その要旨が明らかになると、なんと近畿ブロックから全日本を目指すなんていうじゃありませんか。 日程が重なるジャパンオープンはないのか…と東京住みとしては残念ではありますが、大ちゃんの一徹さにはファンながら驚くほどですねー

Kiss & Cryのサイトが会見の全文上げてくれましたが、なんとまあ内容の濃い素晴らしい会見だったのでしょう!競技復帰に向けての意気込みやビジョンも興味深いですが、他の媒体の記事も含めて私が特に注目したのは、大ちゃんが今後の人生でパフォーマーとして生きていくためにも、もう一度自分のスケートを取り戻さなければいけないと考えたというくだりです
その背後には現役選手としてやり残したことがある…ああ4年前はやはり不本意な引退だったのか…とあの時の胸の痛みを思い出します。
一度はスケートを捨てることすら考え、アメリカ留学帰国後も一番やりたいことがスケートか分からないと言っていた大ちゃんが今は「やはり自分にはフィギュアスケートというものが軸にないとダメだな、 と。今後、人生を歩んでいく上で、フィギュアスケートというしっかりしたものを一個 持っていなければ、自分らしく過ごせないなと思いました」と語っている。ファンとしてこんなにうれしい言葉はありません!しかも現役復帰の直接的な理由が昨年の全日本の現場であり、またキャスターとして様々な分野で最前線で活躍している人たちを取材したことにも刺激を受けたとのこと。
ああ今回も無駄なことは何ひとつなかった。大ちゃん自身の言葉を借りるなら「必要な時に必要な人が現れた」だったんですね。
ナビゲーターとして全日本の現場に身を置いたこと。ニュースZEROのキャスターとしてエンタメ業界の様々な方達の取材をしたことが、彼をスケート競技という原点に向かわせたのだから…思えば、スケート靴を持たずにニューヨーク留学に出かけた時から、回り道取りはしても-回り道だったことこそが、高橋大輔が歩むべくして歩んだ「道」だったのですね。

今だからぶっちゃけますが、リオ・オリンピック直後のFOIとCaOI、それに昨年のXOIの初日なども、「練習不足かなあ…テレビの仕事大変で、練習の時間を取るのも難しいだろうし…」と思ったものですが、今回の会見の内容を読むと、本人もそのことはすごく気にしていたのだと分かりました。大ちゃんは内心ものすごい負けず嫌いだから、満足出来ないコンディションでパフォーマンスを披露することに忸怩たるものがあったのでしょう。
繰り返しますが、私が何よりうれしいのは、大ちゃんが「パフォーマー」として生きていくことを明らかにしてくれたことです!

近畿ブロックから始まる試合でどのくらいの結果を出せるのか。4年ぶりの現役復帰、32才という年齢、そしてジャッジが点数を出してくれるのか、不安要素は多々あります。でもどんな結果であろうと、髙橋大輔が高橋大輔であることを証明するパフォーマンスを遂行してくれさえすれば、大ちゃんが今度こそ「やり切った」と感じて現役生活を終えることさえ出来れば、もうそれでいいんです!ソチ前後の「世代交代」煽り、ネガティヴ・キャンペーンと言ってよい仕打ちにあっていた時に「この世の最後の一人になっても、私は大ちゃんのファンだから」と覚悟したその時のまんまです-もちろんそう考えているのが、私だけではないことはよーく分かっています!
そういや、ネットに悪意ある(しかし頭悪いのが丸わかりのw)記事が出た(大ちゃんが現役復帰すると都合の悪い方々がいらっしゃるようでw)以外は、紙の媒体の復帰を扱った記事は概ね大ちゃんに好意的なようですね。今のところは。
うれしい驚きだったのは、一般の皆さまの反応がかなり熱かったこと。現役を退いて4年も経つのに、こんなに「高橋大輔選手」のことを覚えている方が沢山いたとは…すごくうれしかった。しかも高橋大輔史上最高にイケメンの容姿が全国に流れたのが、ファンとして誇らしいですね!

まだまだ書きたいことは山ほどありますが、今日はこのくらいで…おかげさまで母はどんどん元気になってくれていて、私も自分の時間が取れてきたし、またブログの更新頻度を上げていけたら…と思っています。


今は、10年近く前に、cobaさんが大ちゃんに贈ったこの言葉をあらためて噛みしめています。
「あなたは僕と同じ道を作る人だ」


画像

2018/5/19 プリンスアイスワールド大津公演・楽公演で撮影

ほんっとにお久しぶりです

なんと前回の更新から3ヶ月が過ぎてしまいました…昨年から更新停滞している言い訳ばかり書いていますが…

母の介護と家事にに割く時間が増えてなかなかPCを開けないのは相変わらずでしたが、実はちょうど1ヶ月前の4月上旬、母が肺炎で緊急入院するという出来事がありました。車椅子になって久しいとはいえ、風邪さえうつさなければうちの母に限って肺炎なんて…と軽く考えていた私の甘さを思い知りました。
幸い10日ほどで退院になりましたが、肺炎の他に大動脈弁狭窄症であることも見つかりました…正直、血の気が引きましたが、考えようによっては肺炎になったおかげで発見できたのだから、ラッキーと言ってよいのではないでしょうか。入院先の主治医には手術を勧められましたが、何しろ高齢だし、本人が手術を望まないので、とりえあえず「様子見」とすることにしましした。
しかし、昨年秋には一度意識消失しているし(その時は原因不明)、二度目の救急搬送の今回は意識こそあったものの全く動けなくなってしまい、たまたま私の仕事の休みの日だったのは、かえすがえすも幸運でした。もし昼間にひとりでいる時にまたこんなことがあったら、ずっと倒れたままでいるのかと思うと、これはなんとかしないと、と母のケアマネージャーさんとも相談して、まず介護度の区分変更の申請をしました。退院後は介護ベッドとボータブルトイレを導入し、今までも週2回の訪問リハビリに加え、週1回の訪問看護が加わり、私が仕事に行っている間に母の様子を見てくれる人が増えて、不安はかなり払拭出来るようになりました。

しかし退院後の1週間くらいはまだ母の調子も思わしくなく、身体介護というのがほんとうに大変でした。今思うと頑張りすぎだったのかもしれませんが、私の方が先に倒れるのではないかと思ったくらいでした。
その後、母も元気を取り戻し-特に入れ歯を作り直したことが大きかったです。やっぱり「食」が一番大事ですねえー私も今ではそれほどテンパってはいませんが、それでも自分の部屋にいるのは掃除する時と寝る時だけです。PCなんか一週間に一度も開かない時があるくらい。
どこにいても空き時間にあけられるスマホはしょっちゅうやっていて、もうメールもスマホでチェックしているのでPCいらなくなっちゃったんですよねえ。もうだいぶ前からツイッターやインスタグラムで用が済んでいたのが、加速して。じゃあブログもスマホで書けばいいじゃない?かというと、長文はやっぱりキーボードで打つものなんです。私にとっては。

延々と言い訳してきましたが、今日は久しぶりに自室でPCのキーボードで打ち込む時間が作れたわけです。こんなわけでこれからのブログの更新もどうなるか分かりませんが、出来たらよろしくお願いしますね!

入院してから母の具合が良くなってからは、母が倒れる前から取ってあった歌舞伎のチケットも使うことが出来て、片岡仁左衛門一世一代の演技を見てくることも出来ました。それからやはり購入してあったプリンスアイスワールド大津公演、こちらも私が出かけている間にヘルパーさんに入ってもらうことにして、予定通り出かけられる見込みです。ヘルパーさんには既に歯医者に行く時に車椅子の身体介護をしてもらっていますが、ヘルパーさん曰く母は手間がまったくかからず、これからもどんどん母の仕事入れたいとのことで、いやーこちらも助かりますー

そんなわけでこれからも大変になるかもしれませんが、出来る限り(無理しないで)頑張っていこうと思っています。

クリスマスオンアイス2017 初日と楽を観て

高橋大輔がメインになって4年目のクリスマスオンアイス(以下XOI)
2017年は初日と楽、それにテレビ放送も併せての感想、年が変わりましたが、書いてみます。

1年遡る2016年のXOIで痛感したのは-クリスマスという限られたテーマ内で毎年斬新なアイデアを出すのはなかなか厄介だということ。バンクーバー五輪前の荒川さん時代同様、昨年3回目のXOIには、いささかのネタ切れ感がありました。そのマンネリ感を、大輔&ステファンのコラボで帳消しにしたというのが2016の忌憚ない感想。このマンネリ打破を2017で果たせるか?というのが興味の一つでもありました。

そして迎えた初日2017年の初日、カウチで朝寝坊する大ちゃんで始まる「大輔の家で繰り広げられるクリスマスのホームパーティ」という設定で幕が開きました。
…正直なところ、今までのXOIで一番手探り感のある初日でした(再開後の最初の年、金曜昼に追加公演を逃した以外は、私は初日には足を運ぶ主義)。バルデさんが体調不良で急遽欠場になったのも一因でしょうが、あ、あれ?これでおしまい?(特に第2部)となんだか物足りなく、また各々のプロの有機的なつながりが明確に感じられませんでした。あーあ、やっぱりクリスマスをテーマのショーを何年も続けるのは無理かなあ、とあまり浮かない思いで初日は帰途についた次第。

それと気になったのは、大ちゃんのコンディション。初日昼はステップアウト、コケ、すっぽ抜けの三点セット(苦笑)いや笑い事じゃなくて、第二部のコラボでは南アリーナの私の席のすぐ近くで大ちゃん派手に転倒、本当に冷やっとさせられましたよ…!最前列のお客さんが気遣ったようで、大ちゃんは軽く手を上げて大丈夫サイン出してました。
…私は、一昨年のFOIからCaOIにかけてのジャンプ不振の時期を思い出して、大ちゃんテレビの仕事で忙しくて、練習の時間足りないのかなあ?とそれはもう心配になって帰途についたのでした。

しかし…帰宅後にツイッターなどで報告が上がってきた夜の部の様子では、大ちゃんジャンプ戻ってきたし、ショーの完成度も上がってきた感じ!?二日目のレポも同様で、おかげさまで私は期待バリバリで楽に向かうことが出来ました。

…そして楽公演は、その期待を裏切らない、完成度の高いショーに!今となっては、試行錯誤の初日を観られたことも、良いことだったなあ、と思えます。
冒頭の小芝居からスケーター達の息がぴったりで、そう、こういう風に最初のノリでショーの中の世界、物語に観客を引き込むものなんですね。

大ちゃん個人としては、あの美しいディレイド・ジャンプがすっかり戻って、彼はもちろんジャンプだけのスケーターではないけれど、やはり作品の世界観を完璧に遂行するには、ジャンプをきれいに降りることも重要な要素です。
特に楽の「KrÖne」は絶品で、FOI楽の「マーニー」に続いて私の涙腺決壊…真に美しいもの善きものに接すると、心が震えて自然に溢れてくる涙です。
「氷艶」を経た高橋大輔のスケートがどう変わったかは更に詳しく述べるのはちょっと置いておいて、楽に見たXOI2017のショーとしての完成度に戻ります。

大ちゃんだけでなく、初日にはバラバラに存在していたように感じられた各スケーターの演技が、有機的に繋がって「大輔の家で繰り広げられるホームパーティ」というコンセプトが確かに成立していました。クリスマスといっても、それは静かな祈りや暖かな温もりや無邪気な遊びだけでなく、時にはいなくなった人への追想や親しい人に会えない孤独の想いもあったりする。そんな様相を見せるクリスマスを「ホームパーティ」の中で描くことにかなりのレベルで成功したと、私は思いました。
初日の手探り状態も含めてまだまだ完璧とは言えないにせよ、こういう風に「クリスマス」という大きな括りの下に「ホームパーティ」という括りをもう一つ設け、そこに「大輔の家」という色彩を加えたことで、クリスマスオンアイスというショーが今後も継続できる方向性が定まりつつあるのではないでしょうか。

その有機的な繋がりの中の、各スケーターの演技については、ページをあらためて。

平成30(2018)年もよろしくお願いいたします

ほんとにほんとにお久しぶりです。昨年末はご挨拶もせず、鏡割りも終わってからの新年のご挨拶になってしまいました。

この前の更新が11月9日で2ヶ月以上前ですが、ブログが放置状態になったのは、その時に書いたとおり、仕事から帰宅して家事と介護に追われるようになったこと、それに、うーんブログを書く根気がなくなりましたねえ。モチベはあると思うのですが…なんかあるとツイッターで済ませて気が済んでいるし。
アップするぞ~と予告していたFOIの感想文がもう泥沼で(苦笑)「トゥーランドット」メドレーからオペラの蘊蓄に話が逸れたまま、ほんっとに収集がつかなくなりました(泣)

というわけで、2018年第一弾は、XOIになりました…それすらもう一ヶ月前だし、『例のごとく終わってませんが…長々書くしか私は出来ないのですが、それには時間と根性が必要なんだと痛感しております。
次のページで、スマホでちまちま書いたのをクラウド経由でPCに移したのを更新しますので、よかったら読んでやって下さい。

お年始代わりに、テレビからキャップって写真加工アプリでビーム付けた義経殿を置いておきまーす。

画像

お久しぶりです

前回の更新が8月28日、フレンズオンアイスの楽の直後…2004年に拙ブログを始めてから最大の41日という空白期間を作ってしまいました。
確かに母が車椅子になり、体調崩したこともあり、仕事から帰って家事にさく時間が増えたのは事実です…とはいえ、母が留守番してくれている間に山登りに行ったり大ちゃんのトークイベントに行ったり好き勝手出来ているので、忙しくて更新出来ないというのは言い訳風味満点ですね
書くことないのに無理に書かなくてもよいとは思うのですが、まとまった文章書くのが面倒くさくなってきたのは、何よりも私の老化に原因があるということで、ご容赦下さい。

実は楽の大ちゃんの「マーニー」の感動と、「氷艶」のテレビ放送の盛り上がりの後に、FOIの「トゥーランドット」メドレーの感想を書いていたのですが、オペラ通ぶって「トゥーランドット」の蘊蓄垂れ流していたら、まとまりがつかなくなって放置しちゃってました。この後なんとかまとまりつけて、アップしたいと思うので、今さらなFOIですがよろしくお願いします。

東京近郊でタダの大ちゃんのイベントあると時間が許す限り出かける私なので、10月は池袋のコーヒー協会の表彰式と、横浜美術館のみらいチケット授与式に行ってきました。どちらも写真・動画取り放題のおいしいイベントでしたー私はスマホオンリーなので、良いお写真取れないのですが…


画像


画像


画像


画像

御大将の麗しき FOIと氷艶放送を見終えて

昨晩、フレンズオンアイス2017楽から帰宅して間も置かずに「氷艶2017 破沙羅」のBSプレミアム放送を見て…どっちから先に書けばよいのか混沌としていますが(今日、月曜日にFOI燃え尽き休暇を取っておいた私は勝ち組 ドヤァ)、今の心境を一言で象徴させると、御大将の麗しき♪でございます。もうあの歌、覚えたい。

まず、書いておきたいのは、楽のマーニーの大輔の演技…見ているうちに私は涙がこみあげてくるどころか、あやうく嗚咽しそうになって…一昨年の神戸チャリティーでも、あぅあぅ泣いて"Kissing you"見ていましたが、あの時は大ちゃんがもう遠くに行ってしまう、これが彼のスケートの見納めかもしれない…!という気持ち込みでしたが、昨晩のはただただ純粋に美しいものを見た透明な涙でした。
ツイッターでも書きましたが、私はこういう瞬間のために芸術を見るのです。見てきたのです。大ちゃんの「道」を追い続けてきたのも、彼がこういうひとときを与えてくれるからこそ。2006年の12月始め、ふとつけたBSハイビジョンで見たNHK杯の「オペラ座の怪人」を見て、「この演技だ…この人だ…!」と思ったのは、あれは直感だったのでしょう。私は自分の目、自分の直感の正しさを誇りたいです。

大ちゃんのマーニーの素晴らしさの分析や、他の素晴らしいスケーターたちの演技についてもいつもののうにダラダラ書きたいところですが、LOTFの感想文もまだ半分しか書いてない。どうするよーーーーー


とにかく今日はもうひとつ書いておかねば。
もちろん「氷艶2017 破沙羅」の放送です。たぶん多くの方が同様だと思いますが、休みの今日、リピ地獄という名の地獄に墜ちてしまいました。地獄太夫ちゃーん(←意味不明)
冒頭、黒マントの弾正殿(悪逆非道になる前の生まれたての弾正殿ですかね)と義経殿が一瞬顔を合わせた…染五郎さんと大ちゃんのきれいなお顔立ち見て、「やっぱり"真善美"だ。美しいということは善きことなのよ」とひとりごちしております。
さらに、中の人が58才男性だというのに、テレビで見ても岩長姫は美しい…!放送は2Kだそうですが、4Kでアップに耐えうる女形(くどいけれど58才)って、すごくないですか!?
私は5月以来、笑也さんにはまって、6月も8月も歌舞伎座に行きましたが、歌舞伎座の舞台だと岩長ちゃんみたいにかっ飛ばしてないんですよね…まあ、役柄とかお立場とか色々あるのでしょうが。またぶっ飛んでる笑也さんを見られる機会があるといいな。

テレビ放送のよいところは、アップがあるところですが、大ちゃんの義経はほんとうに表情でもしっかり役作りしていたんですね。演出の染五郎さんや振付の菊之丞さんからもちろん指導頂いたに違いありませんが、短期間でこれだけ義経になりきれるって…私の想像を超えていました。天性のものもあるだろうし、選手時代からプログラムを「演じていた」のが活きたのだと思います。
何度か書いていますが、LOTFの「実験」と「氷艶」の阿国ダンスは、大ちゃんのキャリアの大きな転換点になるのではないでしょうか。
もちろん今後もスケートに軸を置いてほしいけれど、既に高橋大輔が一分野の狭い世界に収まり切らなくなったのは確かです。
「マーニー」も映画とのコラボだし、大ちゃんが様々な分野のプロの方たちとクロスオーバー出来る機会に恵まれて、ファンとして心底うれしいです。

とにかくFOIでも終始、明るく屈託ない表情の大ちゃんを見るにつけても、私はうれしいよ。頼もしいよ。
話が前後して、自分でももう訳が分かりませんが、今年のFOIは昌磨をオリンピックに送り出すのが最大のコンセプト。昌磨は、荒川さんや大ちゃんたち先輩フレンズのすべての夢なのだと痛いほど分かる「トゥーランドット」コラボでした。その昌磨が最終日に「足の違和感」でソロを滑らず、もう冷や冷やですよー。どうか突っ走り過ぎないで!怪我で泣く選手は、もう二度と見たくない。
競技への興味をほとんど失っていた私でしたが、昌磨を全力応援宣言します!

LOVE ON THE FLOOR 2017 実験!

TBSチャンネルでの放送も終わりましたが、私の感想文はまだこれから第二部Passionです…昨年以上にPV仕立てで映像に凝り過ぎた作りに、ツイッターでの評判がいまいちのようですが、私は「生」第一、映像は参考…というと言い過ぎですが、まあ記録として成立していればいいや、という緩いスタンスですが、しかしカメラの切り替えが多すぎ(Hollaback girlやRise upなど)、エロ目線が多数なのはさすがにどうかと思いました。聞くところによると、カメラ11台入れていたそうなので、TBSさんがすごく張り切って撮って編集したことは確かだと思いますが、たとえば「自己破壊」でジェームズのジャンプをスローモーションにするのはまあよいとして、首が切れてたよー(画面に収まってなかったということ)!「初めてのデート」で昨年に続いて、シェリルの足元が切れてたし、ダンスに慣れていないカメラマンさんが撮ったのでは?技術的に凝るなら、テクニックを身につけてからにしてほしい…とド素人からの要望です。

↑上の部分はけっこう前に書き始めたので、まだ「完全版」を見ていない段階です。完全版が編集を変えるかどうかは今晩判明しますね(8月5日夕刻記す)

第二部"Passion"
は昨年と同じくメリル・デイヴィスと男性ダンサーズ3人が絡む"Pillow talk"から始まります。昨年はメリルのセクシーすぎるダンスを見て、アメリカの振付師はメリルのことこう見ているんだ!と驚き…というか開いた口が塞がらない状態だったのですが、よい意味で今年は慣れたと言えば慣れました(笑)アイスダンサーとしてのメリルは、ディズニー・プリンセス風味でよくも悪くもこの世離れした雰囲気があったのが、昨年のLOTFを経てから、明らかに現世的なセクシーさが氷上の時も出てきたと思います。
2年目の今年は、もう自信を持った様子でエロティシズム全開で、しなやかな肢体と長い脚を活かして踊っていました。それにますますきれいになったなあ…と思っていたら、帰国後アンドレーエフさんと婚約!私生活の幸せもダンスに反映していたんですね。大ちゃんどんまい!

続く"Dirty Diana"も昨年に引き続きのプログラムでしたが、確か昨年は始まってしばらくしたらメリルは退場してましたよね?今年はメリルも男喰い隊(man eater)に最後まで加わってダンス。ガテン系イケメン、マークが相手役でしたが、彼は他のメンズと違って喰われちゃわないでメリルと一緒にどこかへ消えて儲け役だ!

スーツ姿のビジネスマンたちが新聞読みながらスタイリッシュに踊った後に、その中の一人が深夜のオフィスで残業を始めると…今年はドアを開けて現れたモーガンが登場するや大きな拍手湧き「待ってましたぁ!」という感じ。
私は昨年この「オフィス・ラブ」こと「心の情事」を見た時に、モーガンは残業する若きビジネスマンが寝ている時に夢の中に忍び込んできた「夢魔」なのではなのだろうか?それとも現実の女性が誘惑しにきたのだろうか?と考えたものでしたが、今年のモーガンが登場した時に眼鏡を掛けているのを見て、やっぱり現実の女性なんだろうと思いました。
モーガンは昨年はジャケットを着たまま踊っていたと思うのですが、今年はすぐにランジェリーだけになっていたし、髪が長くなった所為もあってか、昨年よりぐっとワイルドでした。相手役がニコからマシュー(でいいんですよね?昨年は拙ブログでジェームズとジャスティン間違えたしお恥ずかしい)に代わったことも荒々しいくらいに激しいダンスになった一因かも。
現地で「オフィス・ラブは昨年の方が好き」という声を耳にしたのですが、うむ私もそうかなーと思わなくもなかったです。モーガンとニコの時は、なんというかもっとスポーティーなダンスになっていた感じ。それとモーガンがニコの胸を足蹴にする振付好きだったのに、今年はなかったなあ。とにかく相方が代わると、ダンスも変わるのが興味深かったです。

そして!昨年も(特に大輔ファンにとって)公演のハイライトのひとつのプロ「実験」が続きます。ご存じの用に、今年は後半は台輔様("支配者" "Man on the roof"とも)が後半、お立ち台から下りて、信者どもと下界で踊るという点が昨年と大きく違っている点でした。結論:昨年の上からずっと支配も、下々と踊る今年もどっちも同じくらい好きだー!!
リフトやダイヴなど大ちゃんにとっては慣れない要素が多く、また男性ダンサーとのエロティックな絡みが増えていましたが、「支配者」でありながら、小柄だということを不自然に感じさせないほどに世界感に溶け込んでいたと思います。
私が感心したのは、ダイヴした台輔を信者の一人=マークが受け止める→舞台に降ろしてもらって間髪入れずに台輔が女性信者たちと踊り出すところ、ここの流れが全く途切れないところ!
今年、私が見た3回のうち、21日夜公演が一番すごかったですねー。なんだか台輔様を中心とするダンサーたちの塊(マッス)からうねるようなオーラがねっとりと放射されてきて、客席に居て私は(変なたとえですが)内臓をかき回されるような感覚に襲われました。
陸ダンスはまだ始めたばかりとはいえ、この「実験」「氷艶」の阿国踊りが高橋大輔にとってエポックメーキングな作品になったことは間違いないでしょう。

そして第一部最後は昨年と同じく「対峙」でしたが、シェリルの相方がジャスティンからジェームズに変わりました。大道具のドアをバンバン叩いたり、その時に"Open the door"と叫んだり、ジェームズがこの役を踊ると、非常に演劇的になりますね。あるカップルの争いと未練と孤独をダンスで表現仕切ったこのプロ、あらためてマスターピースだと確信しました。特に21日夜公演は熱と集中力がすごく素晴らしい出来に…全般的に21日夜は充実した公演だったと思います。

画像


さあさあ、、まもなくTBSチャンネルで、完全版の放送だ!

LOVE ON THE FLOOR 2017 I like that!!

FOIまでにのんびり書けばいいや、と思っていたら、もう明日にTBSチャンネルで放送ですね!
拙ブログはというと、やっと主役のシェリルさんが登場するところ…

いえいえ、その前にクリスティの"Feelin' good"がまだ控えていました。7/17昼公演で、あのブルージーなイントロが流れた途端、私はうれしくって「プウォォォォォ」しかけたのですが、周囲に私しかそんなことする人いなかったので、かろうじて「プ」くらいで止めました(笑)
今年はこのナンバーは大ちゃん不参加。そりゃ傘輔踊ったばかりですからね。代わりに女性ダンサーズが大人の女クリスティを囲んで踊ってくれました…あっ衣装が昨年の「薔薇園」のだ!きくところによると、舞台は再演でもうけが出るものなのだそうで、衣装着回しもその一貫であるのでしょう。
昨年あって今年なかったナンバーは、「薔薇園」と、ちょっとなくてほっとした精神分析医の外来ナンバー(私が勝手にそう呼んでるだけ)の2つかな?正直言うと後者はあんまり好きじゃなかったのでなくなって、私は問題なし。「薔薇園」ないのは少しさびしいけれど、クリスティ&ダンサーズの「女の園」は、"Feelin' good"に活かされていました。

シェリル・バーク姐さんの登場は昨年と同じ"I wanna dance with somebody"で!80年代にMTVブームまっただ中にいた私にとっては、ホイットニーのこの曲は懐かしくもあり、そして永遠に古びないダンサブルなナンバー。ボールルームダンス出身のシェリルさんの見事な足さばきに見惚れるばかり!
「初デート」の相手、ニコ(今やテレビ・映画の戦隊ものでアメリカ版キレンジャー役で活躍中とあっては、LOTF2017不参加も致しかたなしなんでしょうね…)に変わって、今年はジェームズに。ニコの初々しさはなくなり、大人のデートですね。

…と今年は"I wanna dance with somebody"は完走せず、途中からコテコテ・ラテン調の"I like that"へ。これ英語歌詞だけど、正調サルサですよね?昨年もフラメンコはあったものの、これほどコテコテに濃いラテンを踊るシェリルさんとジェームズ初めてだ!男性と女性のダンサーズのやり取りもホットで、あー私はこういうノリ大好きだ!

さらに曲が変わり、シェリルに変わってモーガンたちガール・ダンサーズ4名が"Hollaback girl"という脱力系(?最近の音楽疎くて、なんというジャンルか分からない)の曲に合わせてチア風に踊ります。スクリーンにはなぜかバナナとう〇この絵文字が…なんか途中で怪しい振付も…
途中で今年新参加の褐色のガテン系イケメン、マーク・ロメイン君が登場し、踊るでなくおもむろにランニングを脱ぎパンツいっちょに…歌詞が分かればう〇こや脱ぎ男の意味が分かるのか?いや分からなくても、感じればいいってことにします。
と、いつしかバナナ着ぐるみの男子たちが客席から登場し、舞台上のチアガールズには、帽子にグラサンのチンピラ感満載の、なんというかマイケル・ジャクソンを思いっきりうさんくさくしたような小柄なお兄さんが加わり…一目でなくても、1.5目くらいで大輔だと分かりましたよ、はい。この混沌としたアメリカ~ンなダンスの中に違和感なく混じってうさんくさく踊る大ちゃん、よく考えると(考えなくても)すごくないですかっ?
しまいにはクリスティが画像も混じった風船を手にローラースケートで登場し、パレードの末尾で、パンツいっちょ男の肩につかまって退場していきました…二児の母にして、ローラースケートでキュートに滑り回るクリスティさんすごいです。
まとめとしては、大ちゃんのうさんくささがとても似合っていたので、ぜひこういうプロを氷上でも滑ってほしいものです←大真面目


というわけで、やっと"Romance"終えて、次はPassionです!

LOVE ON THE FLOOR 2017 "L・O・T・F, L・O・T・F!"

ああ…5月の「氷艶」から6月のLOTFへと続いた怒濤の日々が終わり、抜け殻状態となったのは、私だけでしょうか(絶対私だけでない!)しかも「氷艶」で市川笑也さんにも嵌まってしまい、6月は、仕事とLOTFの合間に歌舞伎座にも2回足を運んでました…LOTF全通の方とかいらっしゃいますからね、私のゼイハアなんかあんまり大したことないとは思いますが…でも、LOTFの期間舞い上がり過ぎて、開演直前に知り合いからご案内頂いていた7月のイベントのの申し込み失念してたり、なんか色々ふっ飛んでました…

愚痴は置いといて、今年のLOVE ON THE FLOOR 略してLOTFは二日目の6/17昼公演、6/21夜公演、最終日昼公演の3回の感想を混ぜて書いてみようと思います。昨年は大ちゃんのダンスの感想+α程度しか書いてなかった記憶なので、今年は一プロずつ書けたら…と思っていますが、FOIまであと2ヶ月近くあるので、ゆっくりでいかせてもらいまーす。

二日目は振付のジェリさん、ポールさんが着席すると大きな拍手と歓声、そして幕が上がる2,3分前にはカーテンの向こうから"L・O・T・F, L・O・T・F!"の気合入れが聞こえてきて、もうこれだけで開演前のワクワクがマックスに!ちなみに浅田舞ちゃんのツイッターに動画が上がっていた「氷艶」の開演前の気合入れは、「さあ!さあ!さあ!さぁ~あ!」で日本式、アメリカ式、どちらもいいですね!
"L・O・T・F, L・O・T・F!"は毎公演、開演前の儀式だったようで、最終日昼は終演後のシェリルさん挨拶の前にも聞こえてきました。

オープニングのダダダダダ(シンミア、腕をぷるぷるさせるやつ、あれやってみるとけっこう難しいの。趣味で踊ってるBBAの私レベルにとってだけど)→スクリーン大台輔の語りは昨年と一緒。"A song for you"がバックに流れてるのも一緒だったけど、今年は大ちゃんのソロはこの曲でなく、TBSチャンネルで練習風景が流れた"Glory"に切り替わりました。
ゴスペルの影響も濃いこの曲は、大輔にすごく合って真下ね!今年はソロではなく、途中からダンサーズも加わり、この時点で今年は大輔が「ゲスト」ではなく、男子ダンサーの一員だということを明確にしていました。
二日目にこの"Glory"の大輔を見た途端に、今年は昨年より動きに余裕が出ている!というのが分かりました。もちろん緊張感はありますが、しかしよい感じに固さが抜けていて、身体の自由度がすごくアップしていたのです。ダンスというのは、いかに自分の身体を自分の意思どおり動かせるかというかが大きな決め手となる表現方法なので、これはダンサー高橋大輔の進化の証拠だと思います。

荘厳ささえ感じさせる"Glory"の後に始まったのは、昨年と同様クリスティ・ヤマグチをフューチャリングした"Romance"。仮面舞踏会で出会った男性と恋に落ちたクリスティが公演でデートの流れは、振付も変わってなかったですね多分。
このパートが一番いわゆるオーソドックなダンスが見られるパートであり、クリスティは相変わらず若々しくエレガントです。現役時代ペアも兼ねていたとはいえ、シングル出身でこれだけ陸で踊れるってすごいこと。なにげに見ていたあの空中散歩だって、筋力と体幹を鍛えあげていないと出来ませんね!?
映画「バンド・ワゴン」のセントラル・パークのデート・シーンを思わせる「スマイル」で雨が降り出し、これもおなじみハイパー「雨に歌えば」になだれ込み…

今年はチャーリー・ホワイトと我らが高橋大輔が傘男子に参加です!まずチャーリーがお茶目に登場し、続いて大輔がいたずらっぽく加わり、それから男子ダンサーズ集合!
…白状すると、昨年「雨に歌えば」見ていて、みんな足長いし、ダイナミックに踊りまくるし、こういうのは大ちゃんが加わるの無理よねえ…とか考えていました。昨年の私を殴っても下さい!
まず、プロのダンサーのスピードに大輔はまったく遅れてませんでした。私が動体視力がよいのかどうかは分かりませんが、私はその昔80年代のMTV全盛時代に、主役のアーチストが踊るPVで、ダンサーと動きが微妙に合ってないのとか見たこととかあって。素人の目ではありますが、この目で3回見たところ、大ちゃんはダンサーとスピードしっかり合わせてましたね!
本格的な陸でのステップもしっかり踏んで跳んで、なんだかうれしくなりました。
傘を投げ受け取るなどのチームプレーは氷組二人加わっても相変わらずの安定、そして大ちゃんチャーリーの息もぴったり。
肩すくめて「うふっ☆」と退場する傘男大輔、ああこのトリックスター感、2015XOIのThe most wonderful time of the yearにちょっと似てるかな!と思いました。


まだシェリルさんが登場してないのに、いつものようにこの長さ…
もちろん続くー


画像

June 17, 2017