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zoom RSS 『マンチェスター・バイ・ザ・シー』

<<   作成日時 : 2017/05/05 00:59   >>

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『マンチェスター・バイ・ザ・シー』 ”Manchester by the Sea”(ケネス・ロナーガン監督 2016)
上記公式サイトにアクセスすると、トレイラーの音声が流れます。

4/ 明治安田生命ホールの試写会当選した友人にご相伴させて頂きました。見て来ました。いつもいつも本当にありがとうございます。

マット・デイモンが製作にまわり、ケネス・ロナーガンが監督した本作は、アカデミー賞のオリジナル脚本賞と、ケイシー・アフロックが主演男優賞を受賞しています。

名前から察せられるようにケイシー・アフレックは、ベン・アフレックの弟。見た目は兄貴にあまり似てないけど、オスカー受賞も納得の名演。表情もあまり変えずに派手さのない演技なのですが、なんと言ってよいのか不思議な上手さなんですね。

アフレックの演じるルー・チャンドラーは、ボストンにあるアパートで住み込みの便利屋をやっている男。人の嫌がることでも厭わずよく働くが、人付き合いか悪く陰気臭い。それなりにイケメンなのでバーで女に誘いをかけられたりするが、色事にも全く興味のない様子。大人しい男なのかと思うと、すぐに暴力的になるし、何を考えているか分からない。

そんなルーのもとに、故郷のマンチェスター・バイ・ザ・シーで漁師をしている兄ジョー(カイル・チャンドラー)が持病の心臓発作で急死したという知らせが入る。故郷に帰り兄の遺体と対面したルーには、母親不在の甥のパトリック(ルーカス・ヘッジス)の後見人に指名する兄の遺言が遺されていた…。
何度か断りながらも、仕方なく後見人としてパトリックと暮らすために故郷に帰ってきたルーだが、彼には何か忌まわしい思い出がこの地にまとわりついているらしい。回想の中で、ルーにもかつては妻子がいて、この町で家庭を持っていたことが明らかになる。妻ランディ(ミシェル・ウイリアムス)とはいささか倦怠期気味だったようだが、ルーは3人の子どもをとても可愛がる子煩悩な父親だったのだ。
ある悲劇によりルーの家庭が失われたことが、過去と現在が交錯する物語構成の中で次第に明らかになるのですが、それがなんであったのか、ここで明かしてしまうと重大なネタバレになってしまます!

小さな頃のパトリックは叔父さんのルーに懐いていたようですが、16才になった今はアイスホッケーとへたくそなロックバンドに熱中し、二人のガールフレンドを二股かけているような思春期を迎えている。父親の死に悲しみを覚えてはいても、女の子たちとのセックスはまた別みたいに割り切ってるのに妙なリアリティがあって、ここまで突っ込んで描いた映画って珍しいと思いました。
ルーの別れた妻、それから家を出て行ったパトリックの母はともに他の男と再婚していますが、この二人の女たちも絡みながら、ぎくしゃくとしたルーとパトリックの生活が描かれていきます。
二人ともに家族を失った叔父と甥はどうなるのか。ルーは過去を乗り越えられるのか。脚本と監督の出した答えは、映画そのものを見て、観客の我々自身が判断するしかないものです。

陰鬱な映画ではありますが、数多の娯楽作の中でこういう映画を製作し、許容するアメリカ映画界の懐の深さを実感しました。そう白黒時代から「真面目な映画」の名作を数々世に送り出してきた歴史がまだ続いているのですね。でも過去の作品ではけして描き得なかった題材であり手法であるのが『マンチェスター・バイ・ザ・シー』という作品です。暗いけれど、見てほんとうによかったと思います。

最後に。公式サイトを見たら、パトリック役のーカス・ヘッジスの父親ピーター・ヘッジスは、ラッセ・ホルストラム監督、若き日のジョニー・デップとまだ少年時代のディカプリオが瑞々しい演技を見せたラッセ・ハルストラム監督の『ギルバート・グレイブ』の原作・脚本家だったのですね!



マンチェスター・バイ・ザ・シー
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2017-05-10
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