「氷艶 月光りのごとく」のライブビューイングを動画配信で観て
2020年7月4日、7日に全国の映画館で「氷艶2019 月光りのごとく」の再びのライブビューイングが開催…もちろん普段だったらチケットを取り劇場に駆けつけるところでしたが、東京都で新型コロナウイルスの感染が再燃し始めていて、老母を自宅介護している私としては、人の集まる空間に行くことを躊躇わざるをえません。映画館のスクリーンと音響によるあの感動をもう一度!という気持ちは強かったので、ギリギリまで様子見したのですが、7月に入って東京の感染者数が100人200人と増加していき、断腸の思いで映画館行きを断念しました。
しかしチケットぴあの有料の動画配信がある!…「月光りのごとく」の映像は、今までBS、CSそしてその録画と散々リピしているのに、同じものを2,500円払って配信動画視聴する必要ある?…という心の囁きもありましたが、「氷艶」ファンとして、当日に何もせず家にいるのは耐えられない!という思いが勝ち、お布施のつもりでチケットぴあで有料の動画配信に課金しました。
しかし不思議なもので7月4日の当日になったら、開場時間の11時半が待ち遠しく、またぴあに指定されたURLの動画にきちんと繋がるか、ソワソワとしていました。
ちなみに私はスマホで配信動画を視聴しました。WindowsのOutlookに届くメールをiPoneのアプリで受信できるようになって以来、PCは1ヶ月に一度も開けなくなり、しかも2012年に購入してもうガタガタ、音声が出ないことも多いので…
そういうわけで、スマホの小さな画面でどうよ?と思いつつ見始めたのですが、結果は「見てよかった!」「捨て銭では断じてない!」でした。
最初はスマホをスタンドに置いて大人しく?視聴していたのですが、成長した光る君の市場に乱入辺りから、スマホ手持ちになり結局最後まで至近距離どアップで見ることになり前した。こうやって見ると、テレビの画面で見るより演者の表情に気がつくことが多々ありました。
例えば市場でトリックスターぶりを発揮するところでの光る君の表情の変化…台詞のない瞬間、頭の中将の台詞に対するリアクションなど、大ちゃんが実に細かい表情を作っていることにあらためて気がつきました。
…推しはすごい!王子様!超人!と人様に強要するのは嫌いな私ですが、これは控えめに言っても大ちゃんは役者の才能あるとしか思えません(断言)
今を遡ること13年前、大ちゃんが初CMオロナミンCで上戸彩さんを相手に若い営業マンに扮した時に「もしかしたら演技いけるんじゃね?」と思ったものでしたが(だってセリフ棒読みじゃなかったし、お口ぽかんと開けてデスクで暇そうにしているところとか、上戸さんにツッコミ入れるところ上手で)そんなこと長いこと忘れてたわw 「破沙羅」でセリフほとんどなしでも演技の才能の片鱗を見せていたとは言え、「月光りのごとく」でオロナミンCの演技が伊達ではなかったことを完全に証明してくれました。2月の歌舞伎座ギャラリートークでは、振付の尾上菊之丞さんに「高橋さんはセリフがお上手で」と誉めて頂き、それを受けた台本の戸部さんが「あんなに出来るのだったら、破沙羅の時もやってもらえばよかった」と言っていらっしゃったほど。
大ちゃんだけでなく、荒川弘徽殿、ステファン帝、リプ紫その他のスケーターの皆さん全員好演していて、フィギュアスケートという元々表現が重要な競技というだけでなく、アスリートは勘が良い人が多くて飲み込みが早いのではないかと考えています。
福士さん波岡さんあーやさん柚木さん西岡さん俳優の皆さんもこれ以上考えられないほどところ得ていて、書きたいことがまたまた出てきた配信によるライブビューイングでした…そういえば昨年生で観た時の感想文、第二部まだ書いてなかったんでした。それが心残りになっているし、今回のことをきっかけにに1年遅れで書いてみようかなという気持ちにもなっています。
クライマックスの慟哭の舞(どこまでが歌か台詞かスケートか混然一体となったパフォーマンス…)、源氏の死、そして源氏の霊が藤壺の前に現れるラストシーンまでまた涙涙涙…もう今さら泣かないだろうと思っていても、スマホの小さな画面で見ても、オペラのアリアの題名 Lasciami pianga 「私を泣くがままにして」となってしまうのです。
今の最大の願いは、コロナ禍が過ぎ去って、もとの世界 − 皆と共に会場でひととき虚構の世界に酔いしれ熱狂することができること − に早く戻ることができますように… ということです。
そして大ちゃんと哉中さんはまだフロリダなのでしょうか?二人がコロナに罹ることなく、順調に練習を続けられていることを心から願っています。

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