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zoom RSS 森雅之生誕100年

<<   作成日時 : 2011/03/10 23:54   >>

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某SNSの森雅之コミュニティに私は参加しているのですが、いかんせん2年前の神保町シアターでの特集上映以来、lこれといった話題もなく、たぶんスレは全然動いていなかったと思う(私が見逃していたのかもしれないけど)。

ここで、「森雅之」といってもご存じない方も多いと思うので、もし興味がある方がいらっしゃったら、Wikiの「森雅之」の項目をご参考下さい(といって、また他力本願する)。また、一昨年の神保町の特集上映の際は、失業保険給付中であることをよいことに、せっせと映画館に通い、そればかりか一周年記念日記まで昨年の1月に付けています。その記事が、森雅之ファンとしての私のまとめになっていると思います→去年の今頃は…森雅之三昧

それが久しぶりにコミュニティに動きがあったようなので、覗いて見たら、今年は森さんの生誕百周年ということだったんですね。1911年1月13日生まれというから、何年だか今すぐ分かりませんがとにかく明治生まれです。


…あらためて、ストライクゾーンの広さに、自分でも感心してしまいます。だって1911年生まれの往年の名優から、1986年生まれのスケーターまで年代的に幅ありすぎ!とはいえ、別に私の実生活に関わるわけでもなし、勝手に一方的に萌えている応援しているだけだから、対象が何才でも全然かまわん!ということに決めています。


生誕100年なら、また特集上映してくれないでしょうか。NHK BSでもいいから。
2年前の特集上映漬けがあまりに素晴らしい日々だったので、今でも時々ふっと「森さんの映画が見たい…。雅之様不足だ!」と感じることが…。

森雅之の何が魅力かというと、なんといっても「知性とデカダンス」です。小説家の有島武郎の長男(母を早くに亡くし、12才の時には父が愛人と情死という悲劇に見舞われる)にして、京都大学で哲学科美学美術史専攻(中退でしたが)。貧しい農民役の『雨月物語』に出演の際には、溝口健二監督から「あなたの知性の光を消して下さい」と言われたとか。こんな素晴らしい言葉を巨匠からかけられる男性−しかも俳優−なんて、滅多にいるものではありません。

そして、頽廃=デカダンス。これは、もう出演映画を見て頂くしかありません。その極地が林芙美子原作、成瀬巳喜男監督、高峰秀子共演の『浮雲』の「二十世紀最大のダメ男」富岡役であることは言うまでもありません。関わる女すべてを虜にし、そして破滅に導く悪魔のような男。悪魔のようでありながら、どうしようもなく弱いダメな男。

私がすごいと思うのは、森さんのようなキャラクターを売りにした男優が、当時の若い女性に大変な人気だったということ。森さんのことを調べてみたら、1947(昭和22)年の吉村公三郎監督『安城家の舞踏会』出演後、人気が沸騰したようなのですが、ここで演じたのは女にだらしがなく投げやりな生活を送っている、没落華族の御曹司。戦後まもない時期に、いくら美男子とはいえ、こんな退廃的な役まわりが持ち味の男優の魅力が分かるなんて、当時の日本人女性の文化のレベルの高さが窺えます。はっきり言って、民度が低い国だったら、ハンサムでやさしくて女に都合のよいキャラクターの男しか受けませんよ。

ここで、やっと本題に入ります。神保町シアターで4月2日〜5月6日に「華麗なるダメ男たち〜色男、金と力はなかりけり〜」という特集上映があり、そこで森さん出演の『女ごころ』『こころ』 の二本が上映されます。二本とも私は既に見ている作品ですが…。というか「華麗なるダメ男たち」という特集なら、半分くらい森さん主演作でもよいのに!と思う私でした。
ちなみに現在神保町シアターで上映中の「女優とモード 美の競演」という特集でも、森さん出演の『風船』『女であること』がありますね。前者は見たことないので、行ってこようかしら。


久々に森さんのことを書いたら止まらなくなってきたので、このあたりで止めにしておきますが、最後にふたつだけ。
まず、森さんのすごいところは、世界の名画ベスト○○といったランキングに必ずランクインする出演作品が3本あること。黒澤明:監督『羅生門』、溝口健二:監督『雨月物語』、成瀬巳喜男:監督『浮雲』。何がすごいって、全部違う監督作品だということだと、私は思うのです。
もうひとつ特筆すべきは、ラブシーンの上手さ。もしかしたら、日本映画史上で最高にキスシーンの上手な男優じゃないかと、2年前の特集上映見ながら私は思ったものでした。
要するに演技が上手くて、セクシー。古今東西、国を問わず、最高の男優の絶対条件ですね。


画像

『挽歌』(五所平之助・監督 1957年)
『羅生門』でも見せてくれましたが、この冷たい視線!



画像

同じく『挽歌』より久我美子と。
十八禁の押し倒しラブシーン。




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コメント(14件)

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はじめまして。私も森様大好きです!
風船もいいですよ。
挽歌DVD化して欲しいです。
こっこ
2011/03/11 20:30
こっこさん、はじめまして。
「挽歌」はレンタルビデオで見ました。DVD化、私も熱望です!コメディの「カモとネギ」も…。
「風船」ますます見たくなりました!

2011/03/11 22:05
夏さん、どうも☆
私はカモとネギ、観たことないんですよ〜(涙)
うらやましいです。
森様の映画読本はご覧になられましたか?完璧な本ですー!しかし、まだまだ物足らず、森様の新たな画像を見つけると、コピーしてます。セクシーですよね・・。
こっこ
2011/03/12 01:49
今晩は!

先程はメール有難うございました。
余震もだいぶおさまってきましたけど、まだ不安ですよね。お互いに気をつけましょう!

雅之様は生誕100年なんですね!今年は、岡本太郎も生誕100年だからこの2人同じ年生まれなんですね〜。ちょっと意外。

私、雅之様の映画は未見なのがいっぱいあるので、これからどんどん見ていきたいです。特に「カモとネギ」は早く見たい!(笑)

今のところ私の雅之様ベストはやっぱ「羅生門」で〜す。
ごみつ
2011/03/12 21:58
>こっこさん、こんばんは。
「カモとねぎ」は一昨年の神保町シアターの特集上映で見ました。当時の時事ネタ満載であるにもかかわらず、今でも充分通用するコメディで、場内笑いが絶えませんでした。森さんってコメディもイケるんですよねー。
映画読本、「完璧な本」って…そうなんですか!amazonで15万円で出品されているアレですか!?中古なら6000円で買えるみたいだから、思い切って買った方がよいでしょうか。
また、情報いただけたら、うれしいです☆

2011/03/13 22:39
>ごみつさん、こんばんは。
今日も東京、また余震きましたね。近くM7.0がくると洋装されているし、お互いに気をつけましょう!

森さんと岡本太郎、小説家の息子という共通点もありますね。ここ数年、小津安二郎、成瀬巳喜男、黒澤明と巨匠の生誕100年が続きましたが、明治後期生まれに優れた芸術家が固まったいるようです。
「カモねぎ」DVD化なんて無理でしょうかねえ。NHK BS向きでもないし…。森さんのコスプレ、「女性の長い黒髪フェチ」というキャラ、最高でした!
「羅生門」は、三船さんが「攻め」の芝居で、森さんは「受け」でちょっと損な役回りと言えなくもありませんが、三船と互角に渡り合うアクションシーンの迫力や例の「眼技」はやっぱり他の俳優じゃありえませんね。

2011/03/13 22:49
夏さん、こんばんは。 
6000円高いですね(涙)

ヤフーのオークションで時折価格安めで出品されることがありますので、チェックしてみてはどうでしょう?映画の写真他、プライベートの写真も載っており、眉唾ですよ。

コメディーといえば、「あの手この手」も好きです。
「カモとねぎ」フィルムがあるんだから形として残して欲しいです・・。何故か森さまの血液型が気になる私。A型かしら??
こっこ
2011/03/16 20:25
こっこさん、こんばんは。
神保町の古書店街で映画本を扱っている店でも、あの本見かけたことないんですよねー。ヤフーにも出ることありますか!情報ありがとうございます。

>プライベートの写真も載っており、眉唾ですよ。
えっ。。森さんのプライベートって想像したこもなかったです。どんな感じなのかしら…。
今日は仕事休みだったので、有島武郎が自分の子どもたちに捧げた「小さき者へ」の朗読をi PhoneのpodcastにDLして聴きました。長男(森さん)がお腹にいる時の亡き妻の美しさ、森さんは産まれた時に瀕死状態で、ワインを湧かした湯に浸かってようやく産声を上げたという話など、しみじみさせられました。

「あの手この手」って見たことないです。見てみたいなー。神保町シアターで見た「カモねぎ」は、きれいな状態のフィルムでした。折角だからDVD化してほしい!
血液型はAかOの気がします<全然根拠ありませんが。。

2011/03/16 23:05
 森雅之さまと新珠三千代さま出演の「こころ」というDVDを見て、ますます森雅之さまのファンになりました。この映画は何度見ても感動します。新珠三千代さまも素敵です。
コマエツ
2012/04/16 17:12
コマエツさん、コメントありがとうございます。
「こころ」は数年前の世田谷文学館での市川崑監督特集上映で見ました。「先生」と「奥さん」は森さん新珠さん以外では考えられないくらいでしたね。森さんが「先生」の学生時代を演じるのは少々無理がありましたが(苦笑)
3年前の神保町シアターの特集上映が終わって以来、慢性森さん不足状態です。

2012/04/19 00:59
Piacere! はじめまして。
神保町での上映を200%見逃したふつつか者でございますが、突然ながら雅之様の一ファンとして末席を汚させてください。やはり、何と言ってもポイントはあの「眼差し」と「声」ですね。(もし、あの声が聴こえてきたら決して他の誰でもない…!)
個人的にNo.1は「雨月物語」です。…が、軽妙な作品もまたいいですね!たくさんご覧になっていらっしゃる夏様がうらやましい。ブログも多岐にわたって密度が濃いですね。今後ともいろいろとご教授頂けましたら幸いに存じます。何卒どうぞよろしくお願い申し上げます--
Kool Arrival
2012/06/11 00:48
淀川長治さんが戦後すぐの50年代ハリウッドで
バーバラスタンウィックに日本の人気男優数名の写真を見せて どの人が お気に入り? パラパラと見てもちろん
森さま さすがロバートテーラーの奥様ですね。
ぽこ
2012/06/11 22:50
Kool Arrivalさん、はじめまして。過分なお褒めの言葉ありがとうございます。こちらこそよろしくお願いいたします。
昭和一桁生まれの私の母の若い頃、森さんは若い女性にすごい人気で、雑誌のグラビアをしょっちゅう飾っていたそうです。昔は、大人の男が若い女性のあこがれの対象だったんですね。
声、確かに独特の響きがありますね。けして美声ではないのに…。「羅生門」の妻への冷たいまなざしなんか、思い出しただけで背筋が冷たくなります。「浮雲」の女殺しの視線も!
神保町シアターで見たコメディの「グッドバイ」での高峰秀子とのコンビは、まるでスペンサー・トレーシーとキャサリン・ヘップバーンみたいで、もっと二人のコンビでコメディ残してほしかったなあと思います。もちろん成瀬映画のどうしようもない男と女もたまらなく好きなんですが(笑)

2012/06/11 23:56
ぽこさん、こんばんは。
素敵なエピソードありがとうございます。やっぱりいい男は、万国共通なんですねー。
美貌で知的でセクシーだなんて、すごすぎます。森さん!だけど、ダメ男やらせれば世界一というのがまたたまらない魅力です☆

2012/06/11 23:59

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