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zoom RSS Ice Legends 2016〜サクソン村物語

<<   作成日時 : 2016/05/01 00:08   >>

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SOI楽の感想文を書くのをサボっているうちに、すごいアイスショーをテレビで見てしまいました!
もちろん多くのスケート・ファンが既にNHK BS2 4/24日の初回に続いて、昨日(4/29)にも再放送があったので、もちろん多くのスケート・ファンが目にしているであろうIce Legends 2016−NHKは単数形にしてアイス・レジェンド2016のタイトルで放送です。ジュネーヴで現地時間4/22に開催されたステファン・ランビエールがプロデュースしたアイス・ショー。
今年のSOIジャパン・ツアーはここ数年で一番といってよい内容だったと思うし(少なくとも私にとっては)、何よりも生で2度見たインパクトはそれはもう大きかったことに変わりはないのですが、しかしアイス・レジェンドのこのアーティスティックなレベルの高さはどうでしょう…。自らの人脈を活かして豪華なスケーターをそろえ、そしてそのキャストを最大限活用したステファンの並みならぬ企画力には驚嘆するばかりでした。
まず第一に言えることは、大人のスケーターでないと、「アイス・レジェンド」というショーが成り立たなかったということ−もちろんジュニアのスケーターたちもショーに華を添えてくれましたが、あくまでメインは大人のスケーター、大人の滑りをする人たちを揃えた、ということです。
そして「レジェンド」という言葉にふさわしい数々の名プロをそろえたプログラムを見るに付け、トリノ〜バンクーバー世代がどんなに素晴らしかったことか…と。この世代への思い入れは、私が気合を入れて試合を見ていた時期だからかなと思うこともあったのですが、「アイス・レジェンド」を観て、私の個人的な思い入れだけではない、ほんとうに
特別な時代だったんだ!と確信しました。

そんなレジェンド・プロへの個々の感想も述べたいとこですが、今回のショーのもうひとつの目玉でもある、コラボ・プロについてまず語らずにはいられません。
ジョージアの美人ピアニスト、カティア・ブニアティシヴィリによる生演奏は第一部:ショパン「バラード1番」、第2章:ドビュッシー「月の光」、第3部:ラヴェル「ラ・ヴァルス」という28分にも及ぶものですが、もう何度も録画をリピしている私には毎回あっという間で30分近い長丁場には思えないほど。
振付は、ステファン専門のようなサロメさんですが、おそらく現役の時と同様、ステファンのアイディアが多く取り入れられてているのではないでしょうか。物語は…これ考え出したのは、絶対ステファンだわ〜という感じですね。
私の初見は、ショーの翌日23日の深夜にあったスイスのサイトのウェブ・ストリーミングだったのですが(スマホの小さい画面でも圧倒されました!)、NHKの放送の船岡アナの解説を聞いて、これが「ある村の物語」だと知りました…ステファンの現役時代に聞いた覚えがあるのですが、彼の故郷は確かスイスのサクソン村と記憶しています。だから、私は勝手にこのコラボを「サクソン村物語」と呼ぶことにしちゃいました。

第一部では、浅田真央が狂言回しとなって登場人物=村の住人(スケーターほぼ全員)を紹介するという趣向でした。後で分かるように村内恋愛事情けっこうドロドロなのですが、真央ちゃんはあくまで無垢なままです。良い意味で幼さを残している真央ちゃんのキャラクターをこれはよく活かしていたと思います。笑顔を見せることなく、村の人々を見つめる真央ちゃんの表情が不思議且つ魅力的でした。これだけは断っておきたいことですが、幼さを残したキャクターではあっても、彼女のスケートはあくまでレディース・スケーティング、大人の滑りなのです。もし滑りまでもが子どもっぽかったら、この大役は絶対務まらなかったでしょう。

そこに登場するカロリーナ・コストナー扮する一人の女性。彼女は村の外からやってきたようです。ショパンからドビュッシーへと音楽が繋がれ、コストナーはたおやかに美しくソロで滑ります。恋に恋する女性…でも彼女はもう少女ではなく、成熟した女性だということがはっきり伝わってくるこれもまた素晴らしいレディース・スケーティング。カロリーナは時々カティアさんとアイ・コンタクトを取りながら滑っていて、音楽とスケートの一体化ーこれぞコラボの醍醐味だと思いました。

第三部の「ラ・ヴァルス」は、船岡さんの解説に寄れば、村のダンス・パーティの場面だそうです。ヴォロソジャール&トランコフ、ヴァーチュー&モイヤーのカップルに時折ちょっかいを出す様子のステファン。船岡さん曰くステファンが「自分の考える愛を強要した」ので、二組のカップルはその場を去って行く。要するに「男でも女でも」声かけまくって、あきれられた…ということでしょうか。
しかしカロリーナはその場に残り、ステファンとの愛のデュエットが繰り広げられ…と、何度見ても唐突さに虚を突かれるのですが、突然二人の間に割り込んでくる高橋大輔。ステファンと大輔による二匹の蝶がひらひら戯れるようなデュエットは、この二人の男子スケーターのスケーティングの真骨頂ですね。船岡さんは「男の友情」と表現していましたが、皆さまの公共放送・NHK苦渋の?説明、誰も信じてないわ!何よりも驚愕するカロリーナの表情を見れば一目瞭然…今日ツイッターのRTでまわってきた観客撮影動画には、NHKのアングルからは写っていなかった、三角関係発覚時の大輔の「やってられねえ!」という感じの仕草と表情を見ることが出来ましたが…これ見て私は、山口百恵の「絶体絶命」の”バイバイ バイバイ やってられないわ♪”という歌詞を思い出しました(懐)
初見では、大輔がステファンを誘惑したのかと思ってましたが、最初に誘惑したのはステファンの方なのだというのを後で知りました。んーでも何度見ても、冷たい表情でひらひらと舞う大輔が、ファウストを悪の道に導くメフィストに見えてしまうんですよね。XOIのThe Most Wonderful Time Of The Year コラボの時に大輔が演じたトリック・スターのブラック版というか…
しかし、こう平然と演じられると、ゲスな週刊誌やネット記事の捏造交えたゴシップ記事が阿呆らしく思えて、あんなの一笑に付せるようになりますわ。
大輔が唐突に現れて、さっさと去って行った後に残されたステファンとカロリーナの葛藤と別れのデュエット、そして彼女に捨てられた後に狂乱の舞を見せるステファン、これは凄いクライマックスでした。くるくるスピンして「死んだ−」と倒れ伏したステファン…なんだかイタリア・オペラを見ているような気分になりました。

この場面だけではなくて、このコラボ全体がまるでオペラのようでした。カティアさんのピアノ演奏も極上で、奇蹟の28分だったと思います。スケートが極めて上質の総合芸術になり得ることを証明した、これは画期的な上演だったと、私は確信しています。

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コメント(4件)

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夏さん こんにちは。アイス・レジェンド 素晴らしかったですね!あのショーのトリを我らが大輔さんがつとめたといううことがとても嬉しく誇らしいです。’07ワールドの男子メダリストが揃って9年後のショーで喝采をあびているって、ずっと観てきたファンにとっては感慨深いですよね!
大輔さんも、競技とははっきりと一線を画したこのようなショーを 日本でもやりたいでしょうね。ただ、スターズ・オン・トークで織田くんが ”最近のショーは4回転ぼんぼん跳ぶしレベルが高いし、自分も負けてられない”みたいに言ってるのを見て、日本でILのようなショーを実現するのはなかなか難しそうだなと思ってしまいました。でもね、大輔さんはいろいろな挑戦を自分の糧として、いつか必ずこれぞプロフェッショナル!というショーをみせてくれると期待しているのです!!! その時には”やっぱスケート好きなんで…”って小塚くんも戻ってきてくれたらいいな!
Hi-chan
2016/05/03 15:40
Hi-chanさん、こんばんは。
あのマンボからフィナーレにつなげる為もあったとはいえ(ステファン自身がマンボを踊りたかったに違いない!)、トリとは名誉なことですねえ。そして9年前のあの東京体育館の男子シングル表彰台3人がこんな素晴らしいショーで顔を揃えるなんて、私もああスケート好きでよかった10年近く見続けてよかった!と心から思いました。
織田君が現役引退後も技術的なレベル=特に猫足着氷を保っているのは素晴らしいことだし、ジャンプ中心に魅せるショースケーターがいてくれることも、もちろん大いに歓迎です。でも、どうも日本ではフィギュアスケートというと、ジャンプしか見ていない人が少なくない。もちろんジャンプはそれこそ信夫先生の時代から日本選手の強みだったそうですが、その信夫先生が素晴らしいスケーティングをされて、そしてそれを今に伝えて下さっている。スケーティングのも、もっともっと一般にも認識されてほしいですよね。国内だけでなく、国際的=ISUのスケーティング軽視がいつまで続くか分かりませんが、私たちが会場に足を運ぶ限りは、スケーティングやダンスの要素がお目当ての客は滅びませんよね!
ZEROの熊川さんへのインタビューにも出てきた話ですが、今回のステファンのアートとビジネスの両立、まずは大成功だったのでないでしょうか。大ちゃんも真央ちゃんも今回ILに参加したことで、かなりの影響があったのではないでしょうか。そして、その時がきたら小塚君も出番ですよね!

2016/05/05 19:24
ちょっとだけ吐き出させて下さい。ダンス公演行けなくなりそうなんです。家族が病気になってしまったんです。ちょっと今辛くて…チケットS席押さえてたのに…暗くてご免なさい。
ROM専
2016/05/21 03:06
お久しぶりです。
なんてお言葉をかければよいのか…まずはご病気になられたご家族のご回復を祈りいたします。
ROM専がもし今回は行けなくなるとしても、次の可能性がきっとあると思います。この公演が成功すれば、大ちゃんの陸の舞台が続くことになるでしょうから。
看護されるご家族の皆さまも、どうかお体にお気を付けて下さい。

2016/05/21 19:24

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