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<<   作成日時 : 2009/01/26 23:55   >>

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ドレスデン国立歌劇場 『リゴレット』
(2008年6月 指揮:ファビオ・ルイージ、演出:ニコラウス・レーンホフ)


BS-hiから録画したものを鑑賞。
時代設定は、衣装から二十世紀前半あたりと思われます。おどろおどろしい趣向は、第一幕冒頭の乱痴気パーティ参加者の鳥や爬虫類(エリマキトカゲ笑った)のかぶりもの、第二幕の廷臣たちの二本のツノがある鬼のかぶりものといったところでしたが、時代設定と共にさほどの抵抗感なく観ることが出来ました<こういう演出に私も慣れてきた?

この公演の目玉はなんといっても、マントヴァ公をファン・ディエゴ・フローレスが歌ったことでしょう。ベルカント・オペラの貴公子が、ヴェルディのオペラ(過去に舞台で歌ったのは、『ファルスタッフ』のフェントンくらい?)をどのように歌いこなすか、大いに注目するところでした。
私個人としては、高音と「言葉」の意味をしっかり歌い込むフローレスの強みを活かして、健闘していた、と思いました。第二幕冒頭の"Parmi veder le lagrime"の最後の方で声に疲れが見えたような部分もありましたが、第三幕の「女心の唄」とそれに続く"Figlia dell'amore"のクヮルテットでは、高音の伸びが輝かしく、さすが華やかなマントヴァ公でした。その一方で、"Parmi veder le lagrime"での苦悩する青年から、好色な権力者に一瞬にして変わるところなど、陰影のなる演技も披露してくれました。
今後、彼がどのようにこの役を歌い込んでいくのか、興味あるところです。



ジルダのディアナ・ダムラウは、最近よく名前を目にしていましたが、声も姿も初めて始めた目の当たりにしました。コロラトゥーラ・ソプラノでも、声はそれほど細くなく、イタリア・オペラに向いているかもしれませんね。清楚なブロンド美人でジルダによく合っていました。演技も出来るようで、"Si' vendetta"で、復讐に燃える父を不安げに見る表情、マントヴァ公の「女心の唄」で戸惑う表情が可憐でした。
演出の話になりますが、クァルテットで、ジルダとマッダレーナがいつのまにかすり替わる趣向は面白かった。

リゴレットのジェリコ・ルチッチは、私は初めて聞く名前。二幕の"Cortigiani"などで、歌唱が単調になってしまう部分があるなど、ヌッチのリゴレットと比較してしまっては酷ですが、まあまあ健闘の歌唱だったと思います。劣等感にさいなまれ複雑で屈折して、それでいて父性に溢れたリゴレットという役を歌いこなすのは、大変なんだろうなあと、あらためて思いました。

脇役では、ロン毛にレザージャケット姿のスパラフチーレのゲオルツ・ツェッペンフェルトが、エキセントリックな凄味を出していました。
また、男声コーラス陣が迫力合ってよかった。以前、ベルリン国立歌劇場の引っ越し公演で『魔笛』を観た時もコーラスがとてもよかったし、旧東独のオペラハウスは合唱がよいのかも。

以上、とりとめのない感想ですが、ドイツ製のイタリア・オペラもなかなか面白いなあと思い、概ね満足出来るプロダクションでした。

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